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美しい建物とゆったり配置された収蔵品のすばらしさやそのたたずまいから、「ミラノの小さな宝石」とも呼ばれる美術館。収蔵品はミラノ市民の寄贈によるもので、実業家グラッシとヴィスマラによる1800~1900年代のイタリアとフランス絵画がその核となっている。
内部は3階に分かれ、かつての典雅なサロンをしのばせる1階はネオクラシック様式の彫刻や絵画で飾られている。カノーヴァ、アッピアーニ、G.ボッシの作品や、ハイエツによる『マンゾーニの肖像画』Ritratto di A.Manzoniをはじめ、18~19世紀に活躍した文化人たちの肖像画など。同階のヴィスマラ・コレクションにはピカソ、デュフィ、ルノワールなど。
2階はロマン主義から写実主義までのイタリア近代絵画がその潮流ごとに並べられている。インドゥーノ、ピッチョをはじめ、セガンティーニの『母たち』Le due Madri、『ギャロップする馬』Cavallo algaloppoなど。
3階の大部分を占めるグラッシ・コレクションは19世紀のイタリアおよびヨーロッパ絵画。一部に仏像などの東洋美術も並ぶ。時間があれば、ミラノで最初に造られたというイギリス庭園を散策し、建物の全体像も眺めよう。