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古代ローマから続く、この町の歴史と美術が結集した必見の博物館。広く入り組んだ建物は、ローマ時代の遺構の上に建てられた9世紀のサン・サルヴァトーレ教会、ロマネスク様式のサンタ・マリア・イン・ソライオ小礼拝堂などをまとめたかつての修道院だ。展示品で名高いのは、1世紀の『翼を持つ勝利の女神』La Vittoria、大理石板に刻まれた『孔雀のレリーフ』La lastra con pavone、『デジデリオ王の十字架』La Croce di Desiderio、『マルティネンゴの霊廟』Il Mausoleo Martinengoなど。見逃せないのが、ロンゴバルド芸術が見事なサン・サルヴァトーレ教会だ。ローマ時代の邸宅跡に建てられ、9世紀に再建されたもの。特別な入口もなく、展示室から続く空間に驚かされるが、内部はアーチ形の柱廊で分割された三廊式。ゆったりとしたアーチや彫刻の施された柱頭、損傷は激しいものの壁面上部のカロリング時代のフレスコ画などが静せい謐ひつな空間を作り出している。このほか、『デジデリオ王の十字架』が飾られたサンタ・マリア・イン・ソライオ小礼拝堂の壁面いっぱいの16世紀のフレスコ画や地下のローマ・モザイク、ルネッサンス期のキオストロなど、いたるところに美があふれている。