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アメリカの富豪であり近代美術のコレクターでもあったペギー・グッゲンハイムのコレクションが公開されている。一時シュールレアリズムの大家マックス・エルンストと結婚生活を送ったことでも知られる彼女は、1949年にコレクションを公開して以来、1979年に亡くなるまでヴェネツィアのこの館に住んだ。緑と運河に囲まれた18世紀の館にあり、庭園の木陰にも作品が並べられ、ヴェネツィアのほかの美術館と異なる雰囲気がある。庭園を挟んで、2館に分かれ、運河側はペキー・グッゲンハイム・コレクションで近代絵画の傑作がいくつものサロンに分かれて展示されている。ところどころに掛けられた、彼女の写真にここでの暮らしぶりうかがえるのも興味深い。カンディンスキー『白い十字架』Weisses Kreuz、ピカソのモノトーンの『詩人』Le Poeteや『浜辺にて』La Brignade、シャガール『雨』La Pluine、デ・キリコ『赤い塔』La Tourrouge、このほか、ダリ、バッラ、エルンストなど。対面の館は特別展の会場となり、ブックショップがおかれている。