サン・ザッカリア教会

更新日
2023年6月5日
公開日
2023年6月5日
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15世紀にゴシック様式で建築が始められ、マウロ・コドゥッチによって完成された。中央のドームの両脇に小さな半円型のドームが対称に並ぶファサードのデザインはコドゥッチ特有でヴェネツィアン・ルネッサンス様式の典型を示し、扉の上部にはA.ヴィットリアによる聖ザッカリアの像が立っている。内部は3身廊に分割されており、後陣の回りには回廊が続き、放射状に礼拝堂が広がっている。左側の第2祭壇には、ジョヴァンニ・ベッリーニの晩年の傑作『玉座の聖母と諸聖人』Madonna in trono e Santi(1505年)がある。聖母の優しい表情が印象的な作品である。身廊右側のサンタ・タナシオ礼拝堂には、ティントレットによる『洗礼者ヨハネの誕生』Nascita del Battistaがある。またこの奥から地下に下りて行くと、地盤沈下のため水につかったクリプタ(納骨堂)がある。合唱隊席から続くサンタ・タナシオ礼拝堂の後陣にはフィレンツェ出身のアンドレア・デル・カスターニョとフランチェスコ・ダ・ファエンツァによる貴重なフレスコ画『キリストと諸聖人』Padre Eterno e Santiがあり、またここにはA.ヴィヴァリーニとダレマーニャによる3枚の板絵も残されていて見逃せない。

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