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庶民的で活気あふれるエルベ広場とは対照的な、静かで落ち着いた広場。中央に立つのは、スカラⅠ世の下、この地で亡命生活を送ったダンテの像。ジョットも一時逗留した。
優美な建物で囲まれた広場を見てみよう。まず目を引くのが、広場の後方、ダンテやジョットが過ごしたという、かつてのスカラ家の館Palazzo di Cangrande。14世紀に建てられ、たびたび改修が行われたが、現在はオリジナルに近い状態に復元された。大きな扉口は1532年のサンミケーリの作。中庭には、ルネッサンス期の井戸とアルティキエーロのフレスコ画がわずかに残っている。
その左側にあるのは、ヴェネツィアン・ルネッサンス初期のフラ・ジョコンドの秀作、コンシリオの回廊Loggia del Consiglio。ここにかつては、議会がおかれていた。8つのアーチがエレガントな曲線を描き、壁面には多色の美しい上塗りが施され、両開きの窓が並んでいる。端正な屋根の上に並ぶのは、ヴェローナの名士の像で、アルベルト・ダ・ミラーノの作。回廊の右側には、12世紀の市庁舎Palazzo del Comuneがある。16世紀には、大部分が破壊されてしまったが、美しいロマネスク様式の中庭にはゴシック様式の優美な階段が残る。