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アディジェ川に沿って堂々と建つ、中世ヴェローナ市民建築の代表的な建物。カステルヴェッキオとは古い城の意味。れんが造りで、6つの見張り塔、銃眼のある城壁をもち、スカラ家のカングランデⅡ世によって、1354~57年にかけて建てられた。
現在内部は、市立美術館Civico Museo d'Arteとなっており、おもに14~18世紀のヴェネツィア派やヴェローナ派の絵画、彫刻が収蔵されている。
まず目を引くのが、1300年代のヴェローナ彫刻の傑作と呼ばれる大きなカングランデⅠ世騎馬像Statua equestre di Cangrande。そのほかの必見の作品は、ステファノ・ダ・ヴェローナの『バラ園の聖母』Madonna del Roseto、ピサネッロの『ウズラの聖母』Madonna della Quaglia、カロートの『戯画を持つ少年』Ritratto di ragazzo condisegno、マンテーニャの『聖家族』Sacra Famiglia con Una Santa、ジョヴァンニ・ベッリーニの『聖母子』Madonna col Bambino、C.クリヴェッリの『聖母の受難』Madonna della Passione、ティントレットの『ミューズと女神たちのいさかい』La Contesa fra le Muse e le Pieridiなど。このほかにもヴェロネーゼ、ティントレットの作品があり、“小さな宝石箱”ともいうべき愛らしい美術館となっている。