キーワードで検索
Ss.アンヌンツィアータ教会は「マリアの下僕信心会」によって創建(13世紀)され、15世紀にはミケロッツォによって再建された。その後も改修され、正面の柱廊は16世紀の物である。続く柱廊玄関は「誓いの回廊」Chiostro dei Voti(かつてたくさんの誓願の札が下げられていたため)と呼ばれ、『聖母被昇天』(R.フィオレンティーノ)『聖母の訪問』、(ポントルモ)『聖母の誕生』、(A.デル・サルト)らのフレスコ画Affreschiで飾られている。
単廊式の内部は両脇に礼拝堂が並ぶ、盛大なバロック空間である。右側5つ目の礼拝堂の「オルランド・デ・メディチの墓」(B.ロッセッリーノ)、左翼廊のミケロッツォの『洗礼者ヨハネ像』、左側入口寄りのふたつの礼拝堂の『三位一体』Trinità、『聖ジュリアーノ』S. Giulianoのフレスコ画(A.デル・カスターニョ)、入口すぐ左の「小礼拝堂」(ミケロッツォ)などに目を留めたい。この『受胎告知の聖母の礼拝堂』Cappella dell'Annunziataの聖母像は天使が描いたものと信じられ、町の人々の信心を集め、いつも礼拝の人が絶えない。大きな正円の内陣部はミケロッツォとL.バッティスタ・アルベルティの設計だ。聖堂の左隣(いったん外に出る)には15世紀の死者の回廊Chiostro dei Mortiがあって、北の端(右寄り)のタンパンにはA.デル・サルトのフレスコ画『サッコの聖母』Madonna del Saccoが見られる。