更新日
2023年8月2日
公開日
2023年6月6日
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ピサの斜塔はまさに傾斜ゆえに世界中に有名である。

一番下は飾りアーケードで囲まれ、その上に6層の小アーケードが重なった円筒形の鐘楼で、ひとまわり小さな筒形の頂部が載っている。建築が開始されたのは1173年だが、1185年に第3層までできあがったときにはすでに傾き始め、工事は中断された。1275年に工事が再開されると傾きは急速に増し、緩和策として上層の階の中心軸をずらしたのだが、それは南から塔を観察するとよくわかる。完成は14世紀後半。その後傾きの増え方は緩やかになり、毎年0.7~0.8㎜程度にとどまっていたが、1838~39年に地下に埋まった基盤の部分の発掘作業が行われ、続いて1935年と72年にボーリングと地盤強化の作業が行われると再び傾斜は増大し、倒壊の危機が真剣に心配されるまでになってしまった。現在中心軸は最下層と最上層でおよそ3mのずれがある。

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