キーワードで検索
14世紀初めに造られたこの洗礼堂は、ドゥオーモの後陣の真下にあり、サン・ジョヴァンニ広場から入るようになっている。ゴシック様式のファサード(1382年)は未完成ながら美しい。
内部は、ヴェッキエッタはじめ多くの画家の手になるフレスコ画で装飾されている。また、ヤコポ・デッラ・クエルチャJacopo della Quercia作の洗礼盤Fonte Battesimaleは、ゴシックからルネッサンスへ移行する時期のトスカーナ彫刻の傑作とされる。盤の周囲は、ドナテッロ Donatello作の像「信徳」La Fedeと「望徳」La Speranza、6枚の見事なブロンズ浮き彫り(デッラ・クエルチャ作『神殿を追われるザカリア』Zaccaria Cacciato del Tempio、ドナテッロ作『ヘロデの餐宴』Banchetto di Erode、ほかにギベルティらの作品)で覆われているので、じっくり鑑賞したい。