キーワードで検索
ローザンヌ中央駅のすぐ西、機関車の修理工場があった場所に、3つの美術館を集めた芸術地区が2021年に完成した。美術館はふたつの建物に入っており、広い遊歩道と広場、レストランやカフェなども敷地内にある。入口に近い建物には州立美術館Musée Cantonal des Beaux-Arts(MCBA)が入り、遊歩道正面奥のスリットが入った建物には、州立現代デザイン・応用美術館Musée Cantonal de designet d'arts appliqués contemporains(mudac)とエリゼ写真美術館Photo Elyséeが入る。
州立美術館は常設展をもち、18世紀から20世紀のスイスのフランス語圏の画家の作品1万点を集めている。建物は3階建てで、正面にはプラットフォーム10のために制作された木製の彫刻『The Crocodile』が展示されている。ワニという愛称で親しまれている機関車をかたどったものだ。
エリゼ写真美術館には常設展はなく、報道写真から芸術写真まで幅広いジャンルにおいて、国内外の有名写真家の作品の展示を行っている。mudacと同じ建物の地階に入っている。mudacはさまざまな素材の美術品やグラフィックアートを集めており、2階に位置している。
3つの美術館が1ヵ所に集まったことで、同じテーマをそれぞれの美術館の切り口で展示する、横断型の展覧会も開かれている。2022年夏は3館とも鉄道をテーマとする展示を行った。カフェやショップも充実しているので、時間に余裕をもって訪れるといい。