キーワードで検索
グリンデルワルトから最も近く、絵画的なパノラマを楽しめる場所として人気が高い。2時間もあれば村から往復できるけれど、最低でも半日かけるつもりで。展望台から四方へ延びているハイキングコースがすてきなのだ。
ロープウエイ乗り場は駅から東へ徒歩約10分。1991年まではヨーロッパ最長のペアリフトとして知られていたが、今では寒い思いをせずに展望台へ上ることができる。標高が上がるにつれてアルプスの山が次々に顔を現し、向かいの峡谷には、かつて村の目の前まで迫っていた氷河の全貌も見えてくる。
展望台に着いたら、天気が崩れないうちに歩き出そう。時間のない人でも、ぜひバッハアルプゼーBachalpseeまでは歩いてほしい。スニーカーがあれば初心者でも大丈夫。往復2時間のハイキングだ。歩き出してすぐに上りがあるが、あとは湖まで比較的平坦なコース。分岐点では左へ左へと進もう。途中にはマーモットがすんでいる開けた斜面がある。ピーッという鋭い警戒音が聞こえたら、目を凝らしてみよう。
バッハアルプゼーは、標高2265mの山上にある美しい湖。ファウルホルンへの登山道を15分ほど上って湖を見下ろすと、さらにすばらしいパノラマが広がる。中央にそびえる端正なピラミッド形の岩峰は、村からは見えなかったシュレックホルンSchreckhorn(4078m)だ。
その尾根を右へたどると、奥まった所にひときわ鋭い峰が目を引く。遠いので高さを感じさせないが、これがベルナーアルプスの最高峰フィンスターアールホルンFinsteraarhorn(“黒ワシ”の意。4274m)。フィルストからは見えず、ここまで歩いた人のみが対面できる。
フィルストへ戻ったら、レストランのテラスに陣取ってアルプスを肴にビールでも飲みたい。天気のよい日なら、色鮮やかな“鳥”たちが谷を渡る風に乗って滑空している。ここはパラグライダーのメッカでもあるのだ。ツアーにあらかじめ申し込んでおけば、初心者でも簡単に鳥気分が味わえる。
フィルストとロープウエイのひとつ下の駅シュレックフェルト間にあるアトラクション。約800mの距離をブランコに乗る格好で駆け抜けるフィルスト・フライヤーFirst Flyerだ。草原の上を風を切って下りていくのはまさに爽快のひと言。フィルストのロープウエイ乗り場のそばにある乗り場で体をしっかりブランコに固定したら、あとは一気に飛び出すだけ。ハイキングコースを歩き終えて、グリンデルワルトに下る前にぜひ一度試してみては。
体重規定あり、35〜125kg。料金は1回HF31。'23年夏期の運行は〜11/5。11:00〜16:00。
グリンデルワルトから25分で上れるフィルスト展望台は、韓国ドラマ『愛の不時着』のロケ地としても使われた展望スポット。クリフウォークという断崖に沿って歩くアトラクションが人気だが、この上に360 度の展望スポット「フィルスト・ビューFirst View」がオープンする。フィルストにはほかにも体験できるアクティビティが多い。2023年7月完成の注目の新スポットだ。