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シュタウプバッハの滝の反対側には、その姿をほとんど岩壁の中に隠しているという、珍しい、そしてすさまじい滝がある。ラウターブルンネンからのバスを降りても、いったいどこに滝があるのか不思議に思うだろう。しかし足元を流れる小川と、その奥の岩壁をよく見ておこう。ここに大自然の驚異が隠れている。入場料を払ったら、まず岩壁の中のエレベーターで第6滝へ。あとは階段を使って見学する。
ユングフラウ3山の10の氷河から溶け出た水は、いったん地中の隙間に入り込み、山塊をうがちながら流れ下ってこの場所で一気に300m落下する。しかも、あまりにも局所的に猛烈に崖を浸食したため、姿を完全に外に現さず、見え隠れしながら10層の滝や激流となっているのだ。そのエネルギーがすごい。毎秒2万ℓという濁流が、爆発し、渦巻き、狂ったように落ちる。轟音も猛烈だ。泥水のように見えるのは、氷河に削られた岩石が大量に混ざっているから。雨のあとは特にすさまじいという。こんな所に遊歩道を造ってしまう根性も見上げたものだ。10ある滝のすべてが見られるようになっているので、下りは階段で下りよう。水しぶきがかかるので、ぬれるのがイヤな人はヤッケを用意するといい。