ダンバートンオークス

更新日
2023年7月4日
公開日
2023年7月4日
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Wisconsin Ave.を1ブロック東へ入った一画に、都会の喧騒が信じられないほど静かで心安まる庭園と個人の邸宅を改築した博物館がある。ダンバートンオークスは、ビザンチン様式とプレ・コロンビア(コロンブスがアメリカ大陸を「発見」する以前)様式のコレクション、そして美しい庭園をもつことで知られている。1920年に駐米アルゼンチン大使夫妻が造ったもので、1944年には国際連合設立のための準備会議がここで開かれた。
もとは邸宅として使われていた博物館は、ヨーロッパの貴族の邸宅を思わせる典雅な部屋が展示室となり、ビザンチン美術(5〜15世紀東ローマ帝国で発展)の鮮やかな金の宝飾品や彫像、タペストリーのほか、アズテック族(現在のニューメキシコ州の一部にも暮らしていたネイティブアメリカン)のヒスイや大理石の工芸品、メソアメリカ(中央アメリカのあたり)の祭儀用の小物、日用品などが展示されている。庭園のデザインは女性ガーデンデザイナーのベアトリクス・ファーランドによるもの。フランス、イギリス、イタリアの要素を取り入れた約10エーカーの敷地は20近い小さな庭園に分かれ、そこには11の池、9の噴水が配されている。なかでも丸石が敷き詰められたモザイクと植物や噴水の調和が見事なペブルガーデンPebble Gardenは見逃せない。園内最大のローズガーデンは約900株のバラが咲き乱れて、春は特に美しい。3、4月は桜、ツツジ、フジ、ライラックス、5月はバラ、シャクヤク、夏はユリ、クチナシ、キョウチクトウ、秋は菊の花を愛でることができる。

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