キーワードで検索
19世紀後半からの現代美術だけを専門に収蔵する、スミソニアン初の美術館。1974年10月に開館した、連邦政府初の現代美術館でもある。ドーナツ形の建造物は、建物自体がひとつの美術品。Jefferson Dr.を挟んだ向かいには野外彫刻庭園があり、著名なアーティストの作品が鑑賞できる。
実業家であり美術収集家であったハーシュホーンJoseph Hirshhornが40年以上かけて収集した約6000点の絵画や彫刻彫像を寄贈して美術館が誕生した。ハーシュホーンは先見の明に優れた人物で、後に現代美術の大家となる芸術家の卵たちにもいち早く目をつけ、その作品を次々と買い上げた。彫刻ではロダン、ブランクーシ、ムーア、デビッド・スミス、カルダーなど、絵画ではオキーフ、デ・クーニング、ポロックなど。美術館はキュビスム、シュールレアリスム、ポップアート、ネオ・ダダ、ミニマルアートといった具合に、現代美術史の流れがわかるような構成となっている。近年ではインスタレーションとしてダイナミックな展示品が増え、なかでも2022年春から開催されていた草間彌生の『One with Eternity:Yayoi Kusama in Hirshhorn Collection』展は半年で約14万の来訪者を数え、半年間の延長となった。
現在、館の収蔵品は、絵画5000点、彫刻彫像とメディア関係の作品約2500点、紙に関する作品約4000点など合計1万2000点を超える。