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2011年の地震により町の象徴であったカセドラル・スクエアの大聖堂が崩壊したため、仮設の大聖堂として建てられた。設計は日本人建築家の坂ばん茂氏が手がけた。坂氏は建築家として国内外で活躍するかたわらで、震災で被害を受けた地域への紙素材を使用した建造物の提案、建設を行うなど、災害支援活動にも積極的に取り組んだ。その功績がたたえられ、建築界のノーベル賞と称されるプリツカー賞を受賞した。
屋根には表面に特殊加工が施されたボール紙製のチューブを使用しているほか、内部の祭壇や椅子、正面に飾られた十字架なども紙素材でできている。工事には多くのボランティアが参加し、着工から約2年を経た2013年8月にオープン。館内は700人ほど収容することができ、礼拝はもちろん、コンサートやイベントの会場としても利用されている。耐用年数は50年とされており、新たな大聖堂の再建まで利用される見通しだ。