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約121万5000ヘクタールとニュージーランドでも最大の面積をもつフィヨルドランド国立公園は、太古より変わらない自然景観を残す貴重なエリア。フィヨルドランドのほかに、ウエストランド/タイ・ポウティニ、アオラキ/マウント・クック、マウント・アスパイアリングといった南島南西部にある3つの国立公園と合わせて、テ・ワヒポウナムTe Wahipounamuとしてユネスコの世界遺産にも登録されている。
フィヨルドランドという名前は、西海岸に切り込まれた14ものフィヨルド地形に由来する。氷河が削ったU字谷に海水が入り込んでできたもので、海からそそり立つ急峻な山々が特徴。深い原生林はキーウィやタカヘといった希少な種のすみかとしても知られる。年間で7000mmを超えるという降水量が、これら豊かな自然を育んでいるのだ。
世界中の旅行者をひきつけるアクティビティも多彩だ。有名なミルフォード・トラックやルートバーン・トラックのトレッキングをはじめ、ミルフォード・サウンドのクルーズやダウトフル・サウンドでのシーニックフライトなど、さまざまな楽しみ方がある。
フィヨルドランド国立公園の歩き方
観光の拠点となるのは、湖畔の小さな町テ・アナウTe Anauだ。クイーンズタウンから長距離バスの便があり、地域やアクティビティの情報、宿泊施設、ショップなどが十分に揃う。日帰りから数日間のコースまで、日程に応じたトランピングの拠点としても便利だ。
テ・アナウから南西に20kmほど離れたマナポウリManapouriにも数軒の宿泊施設があり、ここからダウトフル・サウンド行きのクルーズツアーが発着する。より静かな滞在ができるものの、定期バスなどがないため車がないとアクセスは不便だ。
クイーンズタウンからの日帰りバスツアーでミルフォード・サウンドのクルーズのみ参加するという人も多いが、可能であればゆっくり滞在して、豊かな大自然を全身で感じ、ここでしかできない体験を味わいたい。