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南島に横たわるサザンアルプスの山並みの、北の端に位置する峠がこのアーサーズ・パスだ。南島を東西に横断するこの峠道は、古くはマオリの人々がヒスイ(マオリ語名ポウナム)を求めてウエストコーストへと通っていたルート。1864年に測量士で土木技師のアーサー・ドブソンArthur Dobsonが開削し、その名にちなんだ地名となった。1866年には馬車が通れる道路が開通したが、険しい山中のルートは大変な難所だった。こうした輸送のネックを解消するため、山岳地帯を長さ8.5kmのトンネルで貫くという当時としては画期的な鉄道プロジェクトが構想され、着工から15年もの歳月を経て1923年に完成。これによってアーサーズ・パスは山岳観光地として知られるようになった。
国立公園内には標高2000m以上のピークが名前の付くものだけで16もある。ベースタウンのアーサーズ・パス・ビレッジArthur's Pass Villageを起点に、いくつかのトラックが設けられている。クライストチャーチからの日帰りでも手軽に山の雰囲気を味わうことができるとあって、訪れる旅行者が多い。
アーサーズ・パス国立公園の歩き方
観光の拠点となるアーサーズ・パス・ビレッジの中心、DOCビジターセンターは、駅から約300mの地点にある。長距離バスが発着するのは、食料雑貨店アーサーズ・パス・ストアArthur’s Pass Store前。その周辺に宿泊施設やレストランなどが点在する。DOCビジターセンターには周辺のトラックに関する詳しい情報があるので、歩く前に立ち寄っておくのがおすすめだ。