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「シテ」とは城塞都市のこと。カルカソンヌのシテは、全長3kmに及ぶ城壁と、52の塔で構成されている。二重になった城壁は古代ローマ時代の要塞跡に築かれたもので、3〜4世紀に造られた内壁の下部には、当時の石が今も残る。1082〜1209年には、トランカヴェル家統治のもとで絶頂期を迎えるが、アルビジョワ十字軍に屈し、城塞はその後フランス国王の所有となった。
城壁は自由見学で歩くことができるが、観光案内所発のガイド付きツアーもある(仏・英語。詳細は観光案内所まで)。天守閣が今も残る12〜13世紀建造のコンタル城 Château Comtalから出発するツアー(仏語)もあり、自由見学では入れない所まで見ることができる。
城壁に設けられた門をくぐってシテ内に入ると、そこは中世の町。入り組んだ通りの両側に、名産品を売るショップやレストランが並び、観光地らしいにぎわいを見せている。シテ内の見どころは、11世紀からの歴史をもつサン・ナゼール・バジリカ聖堂 Basilique St-Nazaire。19世紀、城塞都市の復元に力を注いだヴィオレ・ル・デュックによって修復されたもので、13〜14世紀のステンドグラスも見応えがある。