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パリの北4kmほどの町サン・ドニ St-Denis。町の名になっている聖人ドニはアテネの人で、3世紀半ばパリに伝道に来たが、ふたりの仲間とともに捕らえられて、モンマルトルの丘で斬首。聖人は自分の首を持って北に歩くこと数km。ついに倒れたその場所に墓が建ち、やがて聖堂ができたとされる。それが現在のサン・ドニ・バジリカ大聖堂だ。7世紀に修道院が設けられ、1122年に修道院長となったシュジェールが聖堂の大改装を手がける。初期ゴシック建築の代表作ともいえる後陣は1144年に完成。その後、改築を重ねて今に至っている。
この聖堂はフランス王の公式の墓所で、ほぼすべての歴代フランス王(42人)と王妃(32人)が埋葬されている。フランス革命で処刑されたルイ16世とマリー・アントワネットの墓は地下のクリプトにある。ここには、10歳で亡くなったルイ17世の心臓も収められている。