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1840年、ここでイギリスとマオリの人々との間で結ばれた条約は、この地名を取って「ワイタンギ条約」と呼ばれている。これは、マオリの人々にイギリスの主権を認めさせ、ニュージーランドがイギリスの植民地となることを規定した契約。ワイタンギ自然保護区内にある見どころを訪ねるには、入口にあるビジターセンターへ行き、入場料を払う。まず、ミュージアムがあり、シダの茂る遊歩道を通って条約記念館へ。そのさらに奥には、マオリの人々の集会場。はためく3つの国旗、青々と広がる芝と海のコントラストを眺めながら海寄りの遊歩道を下ると、マオリの大型戦闘カヌーが飾られているカヌーハウスに到着。ゆっくり回れば、すべてを見学するのに半日はかかる。
2016年にオープンした博物館。条約締結の文書のレプリカなど、歴史にまつわる貴重な資料が展示されている。
1833年、イギリス公使ジェームズ・バスビーJames Busbyの公邸として建てられた屋敷で、現存する国内最古の民家とされている。海を見晴らす前庭で調印が行われた。1932年に土地の所有者が国に寄付したことにより、史跡となった。内部にはバスビー家の歴史やパイピア、ケリケリ、周辺にある島々の、当時の生活がわかる展示やパネルなどがある。
マオリの人々が集会を開く場所で、独特の力強い彫刻が柱や屋根に施されている。先祖の魂が集まる神聖な場所でもあり、昼間でも薄暗い内部へ入場するには、靴を脱ぐことが求められる。夜にはマオリショーの会場となり、マオリ文化を学びながら伝統的なパフォーマンスを楽しめる。
長さ約35m、80人乗りの大型戦闘用カヌーが展示されている。国民の祝日に指定されている2月6日のワイタンギデーには、式典の一環として実際に海へ漕ぎ出す様子を見られる。上記のマオリ集会所とともに、1940年に条約締結100周年を記念して造られた。