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カワカワKawakawaは、パイヒアとファンガレイの間にある小さな町。この町に世界的に有名な建築家、フリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサーFriedensreich Hundertwasserがデザインした公衆トイレがある。ウィーン生まれのフンデルトヴァッサーは曲線を多用した独自の様式を編み出し、日本での作例では東京・赤坂にある「21世紀カウントダウン時計」などが知られている。
自然を愛した彼は晩年をカワカワで過ごし、町の要請に応えて「生きている財産」をコンセプトにこの公衆トイレをデザイン。タイルは地元の高校生によって作られ、れんがは解体した建物より再利用している。
彼はデザインの依頼を断ることで有名だったが、第二の故郷であるカワカワからの依頼は快く引き受け、町全体のデザインを申し出たといわれる。しかし町に予算がなく、実現したのはトイレのみ。この公衆トイレによりカワカワの町は、観光客が訪れる名所になった。この公衆トイレはメインストリートのほぼ中央に位置しており、使用は無料。また、2020年10月には彼の作品にインスパイアされた新施設HundertwasserMemorial Parkがオープン。こちらには有料のシャワーやライブラリーなどが揃い、スマホなどの充電もできる。