キーワードで検索
“ナポリを真っぷたつに割る”という意味のナポリ下町の旧市街。西から東に延びる直線の道が、混沌とした町を文字どおり二分している。
トリブナーリ通りはピッツェリアのメッカで、夕方には人気の店には入店待ちの行列ができ、店頭でピッツァを売る店の前は黒山の人だかり。そんな旺盛な食欲にビックリしつつ、頭上に目をやれば花に囲まれたマリア像が静かに微笑み、この地に暮らす人たちの敬虔さをうかがい知ることができる。ナポリならではのにぎわいと風情を感じられる界隈だ。人混みに疲れたら、サンタ・キアーラ教会のキオストロやサン・グレゴリオ・アルメーノ教会のキオストロへ。静謐な空間はまさに別天地。歩けば歩くほど不思議なナポリを実感できる。
年に3回溶解するといわれるナポリの守護聖人サン・ジェンナーロの血液が祀られていることで有名。アンジュー家の時代に建設された。付属するかつての聖堂には4世紀の洗礼堂やモザイクが残る。
今も現役の慈善団体の本部がおかれた教会。ここの慈善活動を表現したカラヴァッジョの傑作『慈悲の七つの行い』を飾る。かつて活動に携わった貴族が見たという、2階の会議室から見下ろしてみよう。
古代ローマの建造物の上に、6世紀と13世紀に教会が建築された。そのためひとつの建築物の中にさまざまな時代様式が見て取れる興味深い教会。遺跡には回廊の奥の階段を下りていく。
緑の蔦の絡まる建物の前には数軒のオープンカフェが並ぶ。店内からはジャズの音楽が流れてくる、優雅でおしゃれな広場。一角にはギリシア時代の城壁の跡が保存されている。
スパッカ・ナポリからほんの少し離れた場所にあり、また高台に位置しているためか、どこかトスカーナ的雰囲気が漂う。内部の数多のルネッサンス彫刻などから「ナポリのフィレンツェ」と称される教会。
典型的なフランチェスコ会の簡素な建物。ここでの見どころは教会の左奥のクラリッセ(クララ女子修道会)のキオストロ。美しいマヨルカ焼のタイルで飾られた回廊を見学しながらひと息つこう。
同名の広場に面した入口は、実は後陣の部分。ここから中の二股の階段を上がって教会内部に入ると、ちょうど主祭壇の裏側に出る。広場の中央にはサン・ドメニコ・マッジョーレの塔が建つ。
女子修道院による教会で内部は豪華なバロック様式で華やか。裏には今も機能する女子修道院が置かれ、緑のキオストロには静寂の時が流れる。スパッカ・ナポリにいるとは思えない稀有な空間だ。