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ハワイ語で「崩れる湾」という意味のホノカア。その名のとおり、集落を出るとすぐに急勾配で、稜線は海岸線まで落ち込み、ワイピオ渓谷へと続く。かつて、サトウキビとマカダミアナッツ栽培で栄えたが、現在は当時の町の面影を残す静かな町だ。メインストリート240号線(ママネ・ストリート)沿いには、町が栄えていた当時に建てられた昔ながらの建築様式の建物が今でも数多く残り、現在はアーティストやナチュラル志向の人々が移り住み、ギャラリーやショップをオープンしている。
1000年以上前から人が住みついていたというワイピオ渓谷には、ハワイアンの主食であるタロイモの栽培に適した環境がある。絶えず流れている水が必要なタロイモにとって、いくつもの滝に潤されて水量が豊かなワイピオ川周辺は、絶好の条件を提供しているようだ。そんな谷だから、偉大なハワイの族長たちが何人もここに埋葬され、そのマナによって谷に住む人々を守っているのだという。1946年に津波が襲ったとき、ひとりの死者も出さなかったのはマナのおかげだと暮らす人々は考えている。現在この谷の下に降りることはできないが、ワイピオ渓谷展望台からは谷の一部とコーストラインを眼下に望むことができる。