更新日
2023年10月3日
公開日
2023年10月3日
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ハワイ第2の都市ヒロ

ヒロは“雨の都”と呼ばれている。降雨量は年間3200mm を超えることもあり、同じハワイ島西海岸コナと比較すると対照的だ。太陽が降り注ぐリゾート地というイメージはヒロには当てはまらない。だから観光産業はこの町では必ずしも成功していない。
代わりにヒロはハワイ第2の都市として、政治、教育、水産、農業の中心地である。雨が多いから、緑が濃く、花が美しい。午前中は雲が切れて晴れわたることが多く、澄んだヒロ湾のかなたに雪を頂いたマウナ・ケア山が、青い空を背景に浮かび上がる。

素朴なダウンタウンを歩く

ヒロは日系人が中心になってつくった町、といっても過言ではない。町を歩くと日本名のお店がとても多いし、町並みはタイムマシンで何十年か前の日本の田舎町に連れ戻されたような雰囲気がある。
そこに住む人たちも親切な人ばかりで、道に迷ってうろうろしていると、気さくに声をかけてくれることも。砂浜のビーチやリゾートの派手な雰囲気はないが、ヒロの町の人情や静けさに魅せられてしまうはずだ。
ヒロ・ダウンタウンのケアヴェ通りKeaweStreetには高いビルはほとんどなく、木造の建物が目立つ。町全体がセピア色に染まった日本庭園が美しいリリウオカ かのような昔風のストリートだ。古い映画館や小さなカフェ、オールドファッションの理髪店、荒物店……。ヒロのダウンタウンには訪れる人をホッとさせてくれる、素朴な雰囲気が漂っている。カメラ片手に散策するだけでも楽しめるかもしれない。

ダウンタウンの見どころ

ケアヴェ通りをぶらぶらしたあとは、ワイアヌエヌエ通りを左へ。市立図書館の前にあるのがナハ・ストーン。巷間ではこの大石を持ち上げた人物は、ハワイの王たる資格があるとされていた、と信じられている。図書館の先をカピオラニ通りに左折しハイリ通りを右折すると、右側にライマン・ミュージアム&ミッション・ハウスがある。宣教師ライマン夫妻が1839 年に建てた家が保存され、当時の生活をしのばせる貴重な品の展示や、隣接された博物館ではハワイ古来の文化的遺物などが展示されている。

しゃれた店が目立つカメハメハ通り

ワイアヌアヌエ通りを反対に海に向かって歩いていくと、ダウンタウンのメインストリートであるカメハメハ通りKamehamehaAve. に突き当たる。
1932 年建設で、当時新しかったアールデコ様式建造物のクレス・ビルが映画館に生まれ変わったクレス・シネマをはじめ、1900 年代前半に建てられた古いビルが化粧直しされ、当時のモダンなデザインをよみがえらせたフォトジェニックな建物が多い。
またカメハメハ通りには、ヨーロッパ風のしゃれたカフェや、地元アーティストの作品を扱うギャラリーなど、若い人にも喜ばれそうなセンスのよい店が点在している。

ライマン・ミュージアム&ミッション・ハウスLymanMuseum&MissionHouse

住所
276HailiSt.,Hilo
電話番号
808-935-5021
開館時間
10:00〜16:30、ツアー10:00〜
休館日
土・日曜・祝日
料金
$7、6〜17歳$2、60歳以上$5
駐車場情報
無料
URL
www.lymanmuseum.org

“ツナミ”の影響を受けた町・ヒロ

ヒロは大きく弧を描くヒロ湾に沿って開けた町だが、1946 年と1960 年の2 度にわたる津波によって大きな打撃を受けた。町が、ホテルのあるバニヤンドライブ周辺とダウンタウンに分かれているのは、このときの後遺症。ヒロと津波の関係についてはパシフィック・ツナミ・ミュージアムでわかりやすく展示されている。

写真

  • 車を停める際はヒロ湾に面するモオヘアウ公園にある広い駐車場を利用しよう
  • 1925年に建てられたレトロなパレス・シアター
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