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シンガポール川北側の標高163mの小高い丘は、シンガポール史をひもとく重要なキーワードを秘めた場所。美しい植物が生い茂る中に歴史遺産がひっそりたたずんでいる。
14世紀初めにはマレーの君主の居住地で、庶民は立ち入りを禁じられ「フォービドンヒル」(禁制の丘)と呼ばれた。その後ラッフルズが上陸してこの丘に住居を構え、代々総督の住まいとなったことから「ガバメントヒル」と呼び名を変えた。さらに英国植民地時代には軍司令部がおかれ「フォート・カニング」と再度名称が変わり、日本軍占領時にも軍事目的で使われた。
丘に点在する見どころや庭園を巡るトレイルが整備されているので、散策してみよう。
公園北側の広大な芝生エリアがフォート・カニング・グリーン。高みに立つ白亜の建物は1926年建造の英国軍兵舎で、現在はフォート・カニング・センターと名づけられ、インド料理やフランス料理の店、カフェなど数軒のレストランが入店している。スパイス・ガーデンSpice Garden、マレー君主の墓、古代遺跡の発掘現場、地下の旧英国軍指令本部を再現したバトル・ボックスThe Battle Box、要塞跡のフォート・ゲートなどがおもな見どころだ。
英語ガイドと回る約30分間のツアーで、地下指令部跡を見学する。
ローカル料理に多用されるパンダンリーフやレモングラス、ナツメグ、シナモン、ジンジャーなどが植えられている。もともとはラッフルズが植物園を創設した場所。