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あまり知られていないが、チャイナタウンの北にひっそりとたたずむ歴史のある寺院がある。それは1878年に建立された陳(タン)氏族の福建寺院。「陳」の姓をもつ移民たちの氏族会館としての役割を果たしていただけでなく、かつてはその中に男子学校も併設されていた。典型的な福建寺院の建築様式をもつこの寺院は、きらびやかな装飾に彩られ、それらは美しさだけでなく、神聖な力と権威を象徴する花と龍、忍耐と高位を象徴する蓮の花や鳳凰、悪霊よけの龍と獅子などのモチーフが用いられ、風水学上からも優れた建物として知られている。静かに線香の煙が漂う境内は時間の流れがゆったりとした別世界だ。