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オドーミエンチェイ州 タイとカンボジア国境交戦による難民キャンプ訪問
ここ最近、日本のニュースでも少し報道されていると思われる、カンボジアの国境問題。
特に世界遺産に認定されている「プレアヴィヒア」寺院がそのポイントになっているのですが、その問題により国境地域に住んでいた人達が難民となってます。
今回は、カンボジア旅行協会として慰問することとなり、オドーミエンチェイ州の州都サムラオンにある難民キャンプを2か所訪問してきました。
難民キャンプと言っても、実際イメージが掴みづらいかもしれませんが、カンボジアの場合、その多くはお寺や学校に併設されています。ちなみに現在13か所、15000世帯、約40000人が村ごとに振り分けられて住んでいるとのことです。
国境からキャンプまでは、彼らのメインの移動手段である耕運機に荷台をつけて家財道具一切合切を持って引っ越してきている訳なのですが、キャンプではもちろん仕事などある訳でもなく、貯蓄だけでは生活できるはずもない為、家によっては、家財を売り払いながら生活しています。
時折、国や国民からの義援金や寄付金、差し入れやらがカンボジアの王や高官などからあるくらいで、生活は困窮を極めてきています。
ちなみに今日は国王からの差し入れ日でした。もちろん国王は忙しい方なので、観光大臣が代理で届けに来ていた訳なのですが。そこで、村人たちは1家族につき、米20キロとラーメン1ケース、そしてクロマーとサロン(衣類)をもらってました。
さて、難民キャンプと言っても急ごしらえの仮設なので実際は広場に木を立て、ブルーシートをかけておしまい。地面の上にござを敷いて人々は寝ています。雨の日などは大変です。小さい荷台の上に家族みんなで寝たり、お寺の中で寝たりしています。
ブルーシートの中を覗いてみると、子供たちがたらいで水浴びしたり、ハンモックでぶらぶらしたりと、平和なものです。
キャンプ近くにある兵士宿舎にも訪問してみました。そこでは傷ついた兵士たちが治療を受け、回復するまで休んでいました。中には脇腹を打ち抜かれたものや、目を負傷した者など30人ほどいました。
みんな疲れた顔で、ボーっとしていました。
アンコールワットのある町、平和なシェムリアップから、たった3時間の場所で、こんな状況です。
僕には何もできませんが、早く戦闘が収束するのを祈るばかりです。