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バカンス真っ只中のイタリアです。
一般的にイタリア人は1ヶ月と長い夏休みをとる為、8月に入ると地元住民の多くがバカンスへ出かけて徐々に町は空になって行きます。
丁度、昨日の8月15日のフェラゴスト(Ferragosto 聖母被昇天祭の祝日)辺りが町が空になる現象が見れる(!)ピークで、昨日今日は公共交通機関の中の人も劇的に少なく、路上駐車の車もいつもより減り、実に快適です。
今回は、この誰もいなくなる時期に観光でローマを訪れた場合の注意点などをまとめてみたいと思います。
↑ ローマでは、バカンスピーク真っ只中の8月15日前後はほとんどの会社、飲食店、スーパー、個人経営のお店などが閉まってしまいます。シャッターやお店の入口にこの様な蛍光系のド派手な貼紙が出ます。
こちらはパン屋さんの入口に貼ってあった告知です。"休暇の為、8月9日から8月31日まで閉店。"
↑ こちらはレストラン。"お客様各位、当店はバカンスの為、8月4日から30日までお休みです。9月1日の月曜日から再開します。"
↑ 美術作品などを扱う個人経営のアトリエでしょうか。"ミケーラのアトリエはお客様の楽しいバカンスをお祈りします!9月4日に新コレクションと共にお待ちしております。それでは近いうちに。ミケーラより (おそらくオーナーの名前)" 写真付きの手作りの貼紙が、オーナーのバカンスにかける熱い思いを代弁しているようです。
↑ 家の近所の電気屋なのですが、大胆過ぎる手法(?)で、バカンスを2ヶ月とっています。最初は "バカンスの為、7月2日から8月1日まで閉まります" と書いてありました。8月1日が来ると上書きされ、現在では8月2日から8月31日のバカンスの真っ只中です。オーナーのロベルトさんはバカンスをとり過ぎて申し訳ないと思ったのかどうかは分かりませんが、先日から "緊急時のお客様は、どうかわたくしの携帯電話までご連絡下さい" と下に小さな貼紙が付きました。ちょっとした修理補修は遠隔で指示を出してしまうのでしょうか?
この様にほとんどのお店が閉まってしまうのですが、8月15日でもコルソ通りなどがあるローマ中心部のお店は平常通り営業していました。
この時期は、切手、バス・地下鉄のチケット、テレホンカードなどが購入できるタバコ屋さんも閉まってしまいます。
その場合、中央駅テルミニ駅構内のタバコ屋さんやキオスクは開いておりますので、いざという時はテルミニ駅のご利用も可能であるということをお知り置き頂くと良いかと思います。マクドナルドなどの飲食店も同様です。
薬屋さんの場合は市内の全ての薬屋さんが閉まらないように、地区内で持ち回りで数箇所は必ず営業する様になっていますが、テルミニ駅の薬屋さんでしたら365日オープン(年中無休 午前7時30分~午後22時)しています。
↑ 写真中央はスペイン広場近くのスーパー、DESPAR。
スーパーもそれぞれの店主の判断なので、8月15日前後は完全に閉まっているお店と、8月15日のみ休みでその前後は営業するお店、反対に8月15日は閉めないお店といろいろです。
8月はイタリアではお店が閉まってしまうから食事が摂れなかったらどうしよう。前もってレストラン付きのホテルを予約しておいた方が良いかしら?と心配される方もいらっしゃいますが、ローマに関して言えば、営業しているスーパーや飲食店が必ずありますので、全く心配はいりません。
ただし、ローマから日帰りで近郊の小さな町に行きたいなぁ~という場合、8月15日前後はその町に一軒しかないバールも閉まっており水さえ飲めない(トイレも使えない)ということも高確率であると思います。
↑ 最後にもう一つですが、この時期は、暑い日中はローマに残った住民も外に出ないので町が閑散としてします。カバンを持って誰もいない道を歩く時は、後ろからバイクなどで来るひったくりにご注意下さい。バッグは車道側とは反対側の手で持つようにして、たすきがけにできないカバンならしっかりと肩にかけ、脇と腕でぎゅっと力を入れて挟んで歩けば大丈夫です。
航空券の値段が少々お高めの時期かもしれませんが、ローマでは博物館、美術館、観光施設などは閉まることなく通常通り営業しておりますし、この時期は人が少ないので過ごしやすく、人々もいつもよりのんびりしているように見えます。日没まで長く時間が有効に使えますし、オレンジ色のネオンの下、ロマンティックなローマの夜のそぞろ歩きが楽しい、観光には意外と穴場の時期です。
8月お題 "気をつけたい旅のトラブル"