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今日は実際にイタリア人にプレゼントして喜ばれた日本のお土産を思い出す限り書いてみたいと思います。
かなりマニアックな物品も含まれていますが、リストを見ていただいて何となくご参考になればと思います!
今まで色々な種類のお土産を持っていきましたが、食品は喜ばれないので滅多なことでは持参しません。
イタリア人は食べ物に大変保守的で、自国の料理が世界一おいしいと自負しており、基本的に今までに食べたことや見たことがない食べ物は食べたがりません。折角持参してくれたので好奇心で一口は食べてくれるかと思いますが、そこまでです。おせんべいなどのお菓子・スナック類も同様で、食べてはくれますがバクバク食が進むといった感じではありませんね。
食べ物が好まれない理由を2点程、挙げてみたいと思います。
まずお菓子ですが、イタリアでは "お菓子" という定義には "塩辛いもの" や "しょっぱいもの" が含まれないので、おかきやおせんべいは何でだ?ということになり、イタリアで食後に食べる "お菓子" = デザート の感覚とは少々ズレてしまうということが挙げられると思います。
それなら小腹の空いた時に食べればと思いますが、せんべいなど今まで見たことのないスナックだと、よほどその味が気に入ったということでない限り好まれるかというと疑問です。(もちろんその人の味の好みによりますが)
おせんべいでも海の香り(生臭いらしい)がするものや、わさび味など奇抜な味がするものは危険だと見なされるのか、好まれませんでした。
ちょっと話は逸れますが、バカンスに行く場合の場所(海外)を選ぶ際に "旅行料金が安いから"、"話題の都市で今流行だから"、"飛行機に乗る時間が短い(近場である)"、"おいしいものが食べれる" など様々な選択肢があると思いますが、旅先の選択に、一番最初に "安全性" を重視する国民はヨーロッパでイタリア人が一位だとの統計が出ています。全く外見からは想像できませんが、意外と慎重な国民なのですよね~。
もう一点は、箱などに既に入っている既製のお菓子(食べ物)に懐疑的なことです。
よく空港や各地の名産店などにも売っている手土産用の箱に入ったお菓子ですが、お饅頭やスポンジケーキなどのお菓子が既に出来ていて一つ一つ包装されており、ああして長持ちするのはちょっと気持ち悪い(添加物などの点で)と思うようです。これは何人かのイタリア人に直接言われたことがあります。スローフードの国なので "食" を重要視し、まだまだ手作りを好みます。
なお、イギリスなどの日本同様にパッケージに入ったお菓子などが充実している国では喜んでくれましたので大丈夫です。
また和菓子ですが、一般的に外国人はお餅(味がなく、食感が気持ち悪いとのこと)やあんこ(何で豆なのに甘いのか!)が嫌いな人が多いのでお土産としては避けた方が無難です。
たまにあんこが入ったどら焼きを食べてくれる人もいますが、やはりおいしくておいしくて止められない!という感じではありません。
↑ 読書家などに喜ばれる本のしおり。日本らしいデザインのものをチョイスして。
本のしおりをコレクションしている人もいるので、普段、会話の中からそれとなく趣味などを探っておきます。
直接本人から "これが欲しい!" とリクエストされた日本のお土産で、プレゼントして大変気に入ってもらえたもの。
(* リストの中で、リクエスト者は日本文化に興味がある人とない人の両方がいます)
・日本人形
・デジカメ
・日本のボールペン (日本のものはスルスルと滑り、品質が良く書きやすい為)
・女性用の浴衣 (ところが希望者は男性)
・桜の香りのお香 (日本を代表する桜の香りは日本の品が良し)
・まねき猫(大サイズ-自営業者さま用)(まねき猫の意味を知っている外国人にはとても喜ばれる。自営業の男性より事務所に飾るのでと頼まれた経験あり)
・まねき猫(小サイズ-卓上用)
・まねき猫携帯ストラップ
・ひらがな練習ドリル (ローマでは日本語学習者が多いので、いくつか購入しておいて何かの時にプレゼントすると喜ばれる)
・緑茶
・ふくろうグッズ (イタリアではふくろうは幸運をもたらす鳥で、よく置物などをコレクションしている人がいる)
・小さな扇子 (女性用のカバンに入るサイズで、イタリアではクーラーがそれほど普及していないので夏の暑い時に持ち歩いて重宝するそう。日本のものはしっかりとしていて壊れにくい)
・裁縫用の大きなハサミ (日本のハサミは布が良く切れると評判)
・日本のテレビ、洗濯機などの電化製品 (運べないのでお断りさせていただきました)
・柴犬(リクエストが多いが、動物は無理です)
↑ 特に中年の男性は文房具に興味を示してくれる。
日本の文房具は高品質で種類も豊富で素晴らしい!パイロットのフリクションという、書いた後にペン上部のラバーでこすると摩擦熱で色が消えるというペンが人気でした。
一方、女性の場合は、ひよこや仏像などのかわいくて面白い形の付箋が学生にも社会人にも喜ばれる。こちらにはシンプルなポスト・イットしか売っていないので珍しく、オフィスで使ってくれているそうです!
続いて、リクエスト(希望)なしで持参した日本のお土産で喜んでもらえたもの。
(* リストの中では、初対面の人から良く知った友人までを含みます)
・油とり紙 (イタリアにはないので女性は喜ぶ)
・エプロン (主婦(主夫)はいくつあっても困らない。日本らしいデザインを)
・アニメグッズ (クリアファイル、携帯ストラップなど)
・神社仏閣で購入した木製の干支のおまもり (カバンのジッパーなどに付けられるもの。本人の十二支を予め調査しておく)
・歯磨き粉 (花王のクリアクリーンシリーズのシトラス味が何故か人気。スタンドタイプであることと、つぶつぶの感覚がスッキリ爽快感を得られることがこちらにはない発想なので良い)
・万歩計 (面白がられる)
・日本の文房具 (特にボールペン、ひよこや猫など動物などのかわいい付箋(ポスト・イット)、消しクズが出ない消しゴムなど)
・レッグウォーマー (100円ショップなどで売っているかわいいモコモコタイプのもの。冷え性のマンマへ)
・本のしおり (日本らしいデザインのものを)
・ネクタイ (ネクタイはどうしてもフェラガモ、アルマーニやプラダなど、イタリアのブランドの方が知名度やデザイン、発色が良いので、オール絹製であるとか品質で対抗)
・ミニ掛け軸 ("お父ちゃんいつまでも長寿で。" や "一攫千金" などと、漢字でことわざや格言が書いてあるものが良い)
・カレンダー (写真部分は日本の風景など。ただし日付部分は英語表記があるものが良い)
・資生堂の商品 (イタリアではShiseidoとして広く名前が知られており、少々高級感があるので良い。TSUBAKI シリーズのヘアトリートメントなどが女性に喜ばれております)
・本人の名前を漢字表記にしたはんこう (背景に富士山の絵も入っていて良い。成田空港などで売っている)
・小銭入れ (和の布で作ったタイプで小さいものが気軽に渡せて良い。イタリアでは空の財布でプレゼントはしませんので、渡す時は必ず中に1ユーロコインを入れて!)
・写真集 (日本全国の美しい景色)
・刀グッズ (マニアックでコアな日本ファン用)
・水引付きの祝儀袋(のし袋)(鶴やお花などの美しい水引が付いているもの。"寿" などと漢字も書いてあるので喜ばれる)
・"Kamikaze" などと書いてある鉢巻(マニアックなファン用。神風特攻隊の激烈なファンもおり、Kamikazeは広く知られている)
ということで、イタリアの場合食べ物のお土産は、本人の食べ物の好みを判っている場合以外は食べてもらえず、お菓子が悲しい思いをするという非常に大きなリスクが伴いますので、避けたほうが無難です。今回のリストが皆さんのご参考になれば、幸いです!