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私達日本人にはイタリアのレストランや食堂で注文すると出てくる、パスタやリゾットなどの"アル・デンテ"があまり得意でない方が多いですね。
歯ごたえのあるパスタが苦手で(特に年配の方など)、"あまり固くしないようにいってもらえますか?"と通訳をお願いされることもあるので、今日は解決方法を載せたいと思います。
まず、アル・デンテとは何かということですが、これはイタリア語です。
"al dente" と書き、"al アル" は冠詞前置詞なので意味はここでは無視するとして、 "dente デンテ" は"歯"の意味です。
すなわち、アル・デンテとは(食べ物が)歯ごたえのあるという意味で、例えばスパゲッティ・アル・デンテ(gli spaghetti al dente) といえば、"固めにゆでたスパゲッティ" という意味になります。
一般的にイタリア人はこのちょっと固めのアル・デンテに仕上げたパスタやリゾットが大好きです。
イタリア人女性はパスタを "アル・デンテ" な加減に上手にゆでることができるようになると、お嫁に行ける準備が整ったねといわれることもありますね。
イタリアでは、レストランや食堂でリゾットを注文して米粒を割ると、中に髪の毛一本分くらいの芯を残して出てくることが多いです。お米をフォークですくって噛むとやや歯ごたえがあり、日本人的にはおや?これは生米(なまごめ)を食わされているのか?と思うような時もあります。
日本人旅行者さんから、"お姉さん(筆者)、これは煮えてないんじゃありませんか?" とたまに質問されることもありますが、これはその様な歯ごたえを狙ったものですのでわざとです。
レストランのランクが上がるほど、アル・デンテ率も上がっていく様な気がします。それだけ、ゆで加減にもこだわっているということでしょうが!
それではお役立ちフレーズのご紹介です。
パスタのアル・デンテ(固ゆで)が嫌な場合には、この様に伝えると良いと思います。(もちろん色々な言い方もありますが、一番簡単でストレートに伝わる表現を選びます。)
Vorrei la pasta ben cotta. (Non al dente), per favore.
(パスタをよくゆでて下さるようお願いします。)
発音は、ヴォレイ ラ パスタ ベン コッタ ノン アル・デンテ ペル ファヴォーレ です。
括弧の中の "Non al dente" は、"アル・デンテはやめてちょうだいね~" という意味ですが、なくても通じると思います。
一度、 ヴォレイ ラ パスタ ベン コッタ ノン アル・デンテ ペル ファヴォーレ をこの画面の前で大きな声で発音してみて下さい。
そうそう、いい調子ですよ!あなたもイタリア語を立派に話せてます!
(本当です。イタリア語は、アルファベットをそのまま読めば発音もそれでだいたいOKな言語ですのでとても簡単です。)
アル・デンテを別の言葉でいいかえるならば、"ポコ・コット(poco cotto)" で、 "ちょっとだけ煮た(ゆでた)" という意味になります。フレーズ中の ben cotta(ベン・コッタ)はその反対の意味の、 "よく煮た(ゆでた)"という意味です。
↑ 固いパスタは消化不良になるかもと心配の方は、このフレーズを遠慮なくどんどん使って下さいね。
イタリア人は異常に食にこだわりがありますので、こうして欲しいなどの個人の料理法の好みも可能な限り対応してくれます。
例えば、バールで頼むコーヒーは100人100色で、人肌に作って!とか、カプチーノは泡を少なめに等々、その人のお好みに臨機応変に対応してくれるといってもいいでしょう。アバウトな国でもありますが、柔軟なところが良いところ!何事も一長一短なのです。
* フレーズが難しければこのページを印刷するなどして、レストランや食堂でウェイターさんにお見せ下さい。