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今日はローマの近郊の町、ティヴォリにある世界遺産を訪れるシリーズ 2ヶ所目ということで、何百とある噴水のある美しい庭でうっとりできる、ヴィッラ・デエステ(Villa d'Este エステ家の別荘)からお届けします。
過去の記事にて、ティヴォリ(Tivoli)の町について2回、ご紹介しました。
どれもこれも世界遺産です。こちらも宜しければご覧下さい!
2013年6月15日 ハドリアヌス帝の別荘 その1 (こちら)
7月 2日 ハドリアヌス帝の別荘 その2 (こちら)
エステ家の別荘は16世紀にエステ家のイッポリートにより建てられました。
イッポリートはローマ教皇になりたくて北イタリアからローマにやってくるのですが、選出されませんでした。(それだけの血筋や背景はある人なのにです。家柄としてはイタリアでも最も由緒ある家系の一つです。)
その代わりに、ティヴォリの町の総督というかなり落ちた地位(法王から比べると)を与えられます。総督の住居として与えられたのは古びて勝手の悪いベネディクト派の修道院でした。
それを見ると初めはかなり意気消沈していたのですが、少し元気を取り戻すと、この修道院をきれいに改装して、お庭も美しく配置、こつこつと別荘を作り始めました。
お庭造りは当時の有名な植物学者、造園家、芸術家などを総動員してつくっています。
あえていうなら、復讐といってもいいかもしれません。イッポリートの心の中には、こんな風に自分を扱って見てろよという気持ち、この別荘を素晴らしいものにして"ここにて第二のローマの到来"といわせてやる!といった感情があったのです。息子の代になっても手を加え続け、今では世界遺産になりました。
↑ 真正面に見えるのはオルガンの噴水。水圧によりオルガンが無人で演奏されます。初回演奏は午前10時30分。その後2時間おきに(水を溜めているのでは?)美しい音楽を奏でます。
↑ 100の噴水といいます。水しぶきからマイナスイオン波(?)が出ていそうな小道!
↑ 実に爽やかであります!このエステ家の別荘は噴水のたくさんある美しい庭園で有名ですが、別荘の建物の中にあるフレスコ画でびっしりと覆われたお部屋も見所です。
↑ ネプチューンの噴水。本当にここでは全部ご紹介できない程、たくさんの種類の噴水があります。下記にホームページのリンクをつけましたので、その他の噴水の写真を見ることもできます。
↑ ドラゴンの噴水です。ずいぶん高く噴き上げていますね。
↑ ドラゴンちゃんの近影。
次回に続きます。それではまた!
インフォメーション:
住所: Piazza Trento, 5 Tivoli
開館時間: 毎日(下記の休館日を除く)。8:30~16:00(11/1~1/31まで)、8:30~16:30(2/1~2/28まで)、8:30~17:15(3/1~3/31まで)、8:30~18:30(4/1~4/30まで)、8:30~18:45(5/2~8/31まで)、8:30~18:15(9/1~9/30まで)、8:30~17:30(10/1~10/31まで)。上記の時間まで切符の販売を行っているので入場可能。最終入場時間から1時間後に閉館です。
入場料: 8ユーロ
休館日: 月曜日。1/1、5/1、12/25も休館。もし月曜日が祭日にあたった場合はオープンします。突然休館することもありますが、その場合はホームページに事前にお知らせします。
行き方: ローマの地下鉄B線のPonte Mammolo(ポンテ マンモーロ)駅から出ているCOTRAL社の青いプルマンで所要約50分。月~土曜日は午前6時10分から約10分おきに1本ある。日・祝日でも1日64便運行。ヴィッラへは終点より一つ手前のLargo Nazioni Unite というバス停で降りる。運転手にヴィッラ・デエステを訪れたいと伝えて停留所を教えてもらいましょう。切符は片道2.2ユーロ。
その他: 只今、"チィヴェッタの噴水"は故障しております。