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マンマ伝授のカルボナーラの作り方!

阿部 美寿穂

阿部 美寿穂

イタリア特派員

更新日
2013年9月11日
公開日
2013年9月11日
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日本でこってこての料理が食べたい時、トロリとした濃厚でクリーミィーなソースのレトルトのカルボナーラは最高ですね。レトルトのソースもおいしいですが、日本人向けの味に変身していていやにクリーミーさが強調されている様に思います。パスタ料理、カルボナーラ(Carbonara)はローマが発祥ですから、ここで食べるものとはかなり違います。

どう違うかというと、カルボナーラは元々、"貧乏料理"なので、生クリームは入れないのです。

ローマ料理といえば、"庶民性"で、基本的に貧しい食材を使い、内臓までも捨てずに"内臓料理"となって食卓にのぼります。洗練さとはほど遠いかな~といえるローマ料理なのですが、これぞ"おっかあの味(庶民の味)"というべき、どれも濃厚で力強い料理ばかりです。(カロリーに注意)

カルボナーラも元々は貧しい食材を使ったものなので、卵黄を入れるようになったのも第二次世界大戦以降で、現在でもソースは卵黄、グアンチャーレ、ペコリーノ・ロマーノ(ローマの郷土チーズで貧乏料理なので牛のミルクでなく羊のミルクから作ったチーズ)、黒こしょうのみで味付けをし、ローマでは生クリームは使用しません。

↑カルボナーラとは"炭焼き風"の意味で、炭焼き職人さん (Carbonaro カルボナーロ) が、もし仕事の合間にパスタを作ったら、手などの炭の粉が落ちてこんな風になるのではないか!という感じの黒コショウがバラバラ入ったパスタのことです。

そんなこんなで、カルボナーラは今日ではいろいろなバリエーションがあります。

2世代目以降のローマっ子では、本来は材料の中に加えないニンニクや玉ねぎをベーコンと一緒に炒める際に香りづけに入れたり(ただし火が通ったら取り出します)、ペコリーノ・ロマーノのかわりにパルミジャーノチーズを用いたり、もしくはペコリーノとパルミジャーノチーズを半々にして混ぜて使う人もいます。

お肉はオリジナルレシピではグアンチャーレ(Guanciale 豚のほお肉の脂身の塩漬け)を使用しますが、パンチェッタ(Pancetta 豚のばら肉の塩漬け)を使用する人もいます。

グァンチャーレはいわゆる"豚トロ"で、パンチェッタ(豚の腹の脂)よりも高級です。イタリアではこのグアンチャーレがよく使われます。日本の燻製されたベーコンとは違って、塩をまぶして生のまま熟成させたイタリア伝統製法ならではの豚肉加工品で、香ばしさとコクがベーコンとは全然違う代物です。

それではローマっ子のマンマの簡単レシピをご紹介します!カルボナーラといえばこれが基本の材料ですが、特に決まりはないのでお好みでいろいろと試してみて下さいね。

材料(1人分):スパゲッティなどパスタ80g

卵黄 1個

ベーコン(グアンチャーレ Guanciale があればなお良し)30g

黒こしょう

ペコリーノ・ロマーノ(なければ粉末のパルミジャーノチーズでもOK) 粉におろして手のひら一杯

炒めるためのオリーブオイル

作り方:

1.パスタを茹で始める。

2.フライパンにオリーブオイルを入れ、ベーコンを炒める。ほんの少しだけ料理用白ワインを入れても良い。カリカリにする感じですが、炒めすぎてカチカチにしてはダメ。(写真↓を見てみて)

3.ボールに卵黄とペコリーノチーズを入れて良く混ぜる。

4.茹で上がったパスタを2に入れ、ベーコンと一緒に1分間炒める。

5.3のボールの卵とチーズをフライパンのパスタにかけ、火にかけて手早くあえる。炒めすぎて卵がぼろぼろと固まってしまうのが心配な方は、火を消してしまってパスタに残った余熱で卵をからませると、クリーミィーなとろっとした感じに!

5.皿に盛って黒こしょうをふる。

↑パスタはスパゲッティがお家になければ、ペンネでもフェットチーネでもOKですよ。ローマではリガトーニを良く使います。

簡単に作れるのにすぐに食卓がイタリアっぽくなる、カルボナーラのレシピのご紹介でした。

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