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ローマから日帰りで行ける珠玉の町シリーズ 世界遺産 ハドリアヌス帝の別荘(ヴィッラ・アドリアーナ)その1(前回の記事)に引き続き、今回その2では主な見所を写真メインにてご紹介したいと思います。
壮大な建築物と美しい自然の融合例、世界遺産 ヴィッラ・アドリアーナ
ハドリアヌス帝の"別荘"(ヴィッラ)とはいいますが、広大な敷地ゆえ、さながら小さな町のよう。
切符を買って敷地内に入場すると、小さなキオスクの中に別荘全体のプラモデルが展示されているので、どこから見学するか目安を絞った方が良いかもしれません。
美しく手入れされたヴィッラの敷地内や何千本とあるオリーブの木の間を散歩するだけでも、心癒されます。人にもほとんど会わないのでのんびりできます。一つ一つの遺跡をきちんと見学すると、見学時間は5~6時間かかります。
巨大なオリーブの木陰でひと休みです。
鳥がチュルチュルさえずって、まるで録音テープを聞いているかのようでした。鳥は本物です。キツツキも見れるそうです。
暑くなければごろごろ寝そべってリラックスしても良いかも。
皇帝の別荘の敷地内には主な見所として、ポイキレ、ギリシア語・ラテン語図書館、海の劇場、皇帝の宮殿や大小浴場、ヴィーナスの劇場、カノプス(エジプトの都市の名前)と呼ばれる細長い池、ギリシア劇場(修復中)などの遺跡を実際に中に入ったりして見学することができます。
大浴場の遺跡の中から。木々の緑色がとても目にやさしそう。
大浴場の遺跡。夏は野外オペラの会場となる。
大浴場の装飾です。見えますか、天井の装飾がまだ残っているでしょう?
こういった感じで自然と遺跡が混じり合っています。もちろん近くに寄ったり、中に入って観察してもOKですよ。
養魚場の壁。
海の劇場。皇帝が中心の島に建っていた小さな施設の中で勉強したり、ご機嫌斜めの時にひきこもって、自分だけの世界に浸っていました。
別荘に入場すると、まず出迎えてくれるのは大きな池で、ここにハドリアヌス帝はポイキレと呼ばれる彩色回廊を造りました。北側の壁は今でもきれいな形で残っています。
写真奥に見えるのがポイキレ(彩色回廊)の北側の壁の遺構。きれいに残る。
各遺跡の前にある説明看板。全体図が小さく見にくいので、歩き始める前にヴィッラ全体の地図を入手した方が良いかもしれません。地図は、切符購入時に正面にあるブックショップで購入するか(4ユーロ程度)もしくは持参することをお奨めします。ご注意:切符売り場では地図、パンフレットは無料配布していません。
カノプスと呼ばれる細長い池とその周りに残る円柱や彫像などがお奨めの見所です。
このカノプスの近くに小さな博物館もあり、発掘の際出土した作品を展示するのとともに、2013年3月28 日~ 11月3日までMarguerite Yourcenar(マルグリット・ユルスナール)の"ハドリアヌス帝の回想"特別展が行われています。なお、フランスの女性小説家ユルスナールの歴史小説「ハドリアヌス帝の回想(1951年)」は日本語訳もでているので、ご興味のある方はどうぞ。
来賓客用の施設のモザイクの一例。
ティヴォリはその他にも、ユネスコ世界遺産であり噴水で有名なVilla d'Este(ヴィッラデステ)や森林浴をしたいなら、森の中をウォーキングできる Villa Gregoriana(グレゴリウス法王の別荘)などが公開中です。こじんまりとした街の散策も楽しいですし、温泉もあります!
絶対ティヴォリはお奨め!ローマから日帰り旅で行ける楽しくてリラックスできるスポットです。
それでは特別に、もう一つの世界遺産も少しだけお見せしてしまいましょう。
同じくティヴォリにある世界遺産、ヴィッラデステの"百の噴水"です。ここもとってもきれいでいい所ですよ~。今後特集しますのでお楽しみに!
*今回の記事が長くなってしまったため、ハドリアヌス帝の別荘のインフォメーションと行き方は前回の記事その1(こちら)を参考にして下さい。