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以前に筆者の友人の寿美子さんが住む美しい丘陵が広がるオリーブオイルの大産地、サビーナ地方にて開催されたちょっと変わったピクニックについてお届けしました。地元のバイクサークルが主催した "バイクで行くピクニック" です。小さな町が主催するイベントの参加料はお一人様10ユーロ(地元の特産物の試食、昼食込み)で、ほぼ1日かけて近隣のオリーブオイルの生産農家や文化施設などを訪問しました。
前回のブログでは、参加者全員でイタリア式の"ケーキの朝食"を終えた後、バイクでぞろぞろと近隣のオリーブ農家へ移動し、オリーブオイルの絞油機の見学や味見、農家の自家製ワインの試飲をするところまでをお伝えしました。 "バイクで行くピクニック"ですが、筆者達には犬のあずみちゃんもいたため、車で参加しました。
2015年11月15日号:
【バイクピクニック】 ライダー達と行く、ローマ近郊のオリーブオイルの大産地、美しきサビーナ地方! その1 こちら
↑ 今回訪問しているサビーナ地方はローマ県とそのすぐお隣のリエーティ県にまたがっている地方で、州はまだ同じラツィオ州内です。この地方はローマ近郊では最も上質のオリーブオイルが採れることで有名です。
オリーブ農家の見学後、次の訪問場所にやって来ました。人口約550人の小さな町コッタネッロ市近郊コッレセッコにある、ローマ時代の遺跡です。写真右奥に屋根が見えますが、その部分が "コッタネッロのローマ時代の別荘" の遺構です。(今日のブログはかなりマニアックな場所となっています。普通のイタリア人でも訪れないでしょう)
↑ 入口付近に乗り物を停めて皆で歩いて向かいます。"ローマ時代の別荘"とはどんなお宅なのでしょうか!
↑ 寿美子さんの家の犬のあずみちゃんです。とても人懐っこいあずみちゃんです。筆者ともすぐ仲良くなりました。
↑ 別荘の遺跡が見えてきました。犬は立ち入り禁止ですので、あずみちゃんはこの前でお留守番です。
↑ それでは入ってみましょう!すごいですね。床のモザイクがきれいに残っています。
この"コッタネッロのローマ時代の別荘"は、1968年9月11日に農家の人が作業中に偶然掘り当てたものだそうです。別荘の最も古い部分は年代的には紀元前2世紀のもので、ローマ貴族アウレリ・コッテ家(Aurelii Cottae)の所有するものだったと推定されています。このファミリー出身の有名人物としては、紀元前252年に執政官に選出された、ガイウス・アウレリウス・コッタ(Gaio Aurelio Cotta)がいます。
↑ 別荘は大きく、内部には寝室、食堂、お風呂などがあります。この別荘についてはまだ考古学調査が行われている最中で謎も多く、正確な面積なども未だに解明されていません。今日は私達に説明する為に考古学の先生が来てくれました。
↑ 2000年経っている為、部屋と部屋の間を仕切る壁はもうほとんど残っていないものの、床は結構きれいに残っています。皆真面目に説明を聞いています。
↑ 先生が持参したペットボトルの水をかけると・・・。見る見るうちに床のかわいらしいモザイク模様が浮き上がって来ました!
↑ 皆興奮して先生にもっと水をかけてくれと頼むので、床はびしょびしょです。こちらは寝室の一つです。
↑ 怖い子もいました!
↑ 馬もいました。この馬は私達が別荘の内部の見学中に別荘の遺跡の周りをグルグル回っていました。一緒に遺跡の中に入りたかったのかもしれません。この後、私達は農家を利用した昼食会場へ移動しました。また150人での大移動が始まります。
↑ 先生の説明に熱心に耳を傾ける参加者達。
ということで、のどかな一日を過ごせました。
前回のその1でも記しましたが、もしご旅行中にイタリアの小さな町に行く機会があれば、是非その町で主催されているイベントも覗いてみて下さい。特に"○○収穫祭り"などは、その地域の特色が良く出ています。
筆者はイタリアに来たばかりの頃、 "高原を歩くピクニック" に一人で参加したことを思い出しました。山を歩いて日本と全然違う景色や動物を見れたこと、昼食時に地元の皆さんの仲間に入れてもらってご飯を食べれたことを嬉しく思いました。
大方の人は、周りに誰も知っている人がいない、全く違う環境に放り込まれると人見知りにさえなりません。言葉が分からなくても、通じ合いたいという心さえあれば何とかなるものです!