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スイスでなら、どこででも見かけるといっても過言ではない flauder(フラウダー)。
大手スーパーマーケットのミグロ(Migros)やスタンドでおなじみです。
実はこれ、アッペンツェル生まれの飲み物だったのです。
やさしいピンクを背景に、小文字だけで記されたflauder、そして繊細な切り絵みたいなデザイン。
ちょうちょが今にも動き出しそうで、メルヘンを見ているよう。
アッペンツェル=赤と黄色を基調にした伝統衣装をまとう、ごついおじいさん3人組み、というイメージとは正反対ですね。
これを作っているのは、アッペンツェルにある会社 Goba AG。
自ら「スイスで一番小さいミネラルウォーター生産者のひとつ」というくらい、小さい会社だそうです。
とはいえ、チューリッヒのレストランのメニューにもしっかり記載されていて、定番の水のひとつ。
ミネラルウォーターのラベル(Goba AGのホームページより)
左から、「laud」うるさい、「leise」かすかな、「still」しずかな。
炭酸の量によってつけられた名前です。
デリケートな語感と、はっきりしたラベルのデザインと色、そして小文字のバランスがかわいらしいです。
この会社の経営者はガブリエラ・マンツァーという女性。
幼稚園の先生を経て、伝統ある家族経営のこの会社を継ぎました。
アッペンツェルという天然資源の豊かな土地の恩恵にあずかったとはいえ、彼女のビジネス展開の仕方や従業員との結びつきなど多方面から賞賛を浴び、名誉あるヴーヴ・クリコから起業家として表彰されたこともあるそうです。
そんな彼女が上記のミネラルウォーターに3種類の名前をつけ、今回おすすめする「flauder」(フラウダー)をてがけました。
彼女のおばあちゃんの時代に飲まれていたニワトコ(Holunderblüten ホルンダーの花)のシロップからヒントを得て生まれたflauderも、今では6種類にもなりました。
(写真はGoba AGのホームページより)
ピンクはオリジナルで、ニワトコの花、レモンバームのフレーバー。
ブルーはミントで、ペパーミントとニワトコの花のフレーバー。防腐剤も着色料も入っておらず、なんと甘味料もなし。甘みは天然の砂糖をちょっぴり入れているそうです。
濃いめのグリーンはアイスティーで、ビオが自慢です。
紫は、おひさまをたっぷり浴びたベリーとニワトコ、ハーブのフレーバー。こちらも人工甘味料が入っていません。
明るいグリーンは、カリンとルバーブのフレーバー。こちらも人工甘味料が入っていません。
最後は、新商品とうたわれているミントのフレーバー。名前も「flauder Minz für min Prinz」(私の王子様のためのミント)も可愛いです。
アッペンツェル地方にあるミグロでは、「地元産ですよ」という意味の「Aus der Region」という名札に値段がつけられています。
お馴染みの「アッペンツェルのイメージ」とは一味ちがう flauder。
ぜひ、お試しください。
*Migros(ミグロ)で、500mlと1.5lが販売されています。
*その他、スタンドでも。
*スーパーマーケットSPARに、ニワトコとレモンバームのシャーベットもあります。
Goba AG
http://www.mineralquelle.ch/sites/home/index.html