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世界三大奇祭のひとつと言われているThaipusam(タイプ―サム)。
ヒンズー教のお祭りの一つで世界三大奇祭の一つと言われています。
タイプ―サムが奇祭と言われる所以は、信者が舌や頬、胸、背中や肩などに串や針を体中に刺して参拝するという過激な苦行を行うことから。信者は体中に針を刺してカバティと呼ばれる神輿を体に乗せ寺院へ参拝します。その苦行は危険で過激すぎることから現在は本国インドでは禁止されているそうです。
本国インドで禁止されるほど過激な苦行のタイプ―サムですが、私の住む町ペナンでは今も受け継がれ私達外国人も参拝の様子をみることができます。
現在はマレーシアとシンガポールでのみ受け継がれている奇祭タイプ―サム。今年もペナンのタイプ―サムに行ってきましたので今回はその様子をお伝えしたいと思います。
※ブログ内過激な写真が含まれます。閲覧ご注意下さい。
今年のタイプ―サムは2月9日。(毎年暦により日付けが変わります。)
苦行を行う信者はジョージタウン、リトルインディアにあるヒンズー寺院 Sri Maha Mariamman寺院からボタニカルガーデン近くの Arulmigu Balathandayuthapani寺院まで歩いて参拝に向かいます。
今回私は、Jalan UtamaとJalan Gottlieb(道の名前)が交差する交差点から最後に参拝をするArulmigu Balathandayuthapani寺院までを歩いてみることにしました。
旅行でペナンに訪れてタイプ―サムを見ようという方でしたら出発地点のジョージタウン周辺で見るか、今回私が歩いたルートJalan UtamaからArulmigu Balathandayuthapani寺院へ向かうポイントが行きやすいと思います。
タクシーかバスを利用して行くことになりますが、タイプ―サムの期間は参拝ルートが通行止めになり時間帯によって規制される道が多くありますので渋滞覚悟でスケジュールには余裕をもって行ってくださいね。
通行止めになっているJalan Utama周辺道路の様子。
ー教徒だけでなく本国インドからも多くの参拝者が訪れるので、タイプ―サム期間は普段のペナンとは違った雰囲気です。
訪れた日はタイプ―サム本祭当日でしたので一番人出が多い日。そして訪れた場所がArulmigu Balathandayuthapani寺院近くでしたのでとにかくすごい人、人、人! 道路いっぱいに人が歩いています!
右から左から流れてくる大音量のインドミュージックと人の波に押されながらゆっくりと進む道中は異国情緒たっぷりで、目にするもの耳にするもの味覚、嗅覚、感覚は一気にインドへと染まっていきます。そしてこの祭りにはココでしか味わえない独特な雰囲気がありました。
自分の体を痛めつけることで神に忠誠を誓うという目的で信者は体中に針をいっぱい刺し参拝するタイプ―サム。
信者はジョージタウンの集会所で針を体に刺す儀式を行った後ボタニカルガーデン近くのArulmigu Balathandayuthapani寺院まで苦行をしながら歩いて参拝します。
釣り針のような大きな針で体中に無数のミルクポットを刺した信者。
※写真は2015年のものです。
上半身いっぱいにフック状の針が刺さっています。後ろ姿なのではっきりとは見えませんが、なんと頬には串が貫通、太い串を刺していました。
体に針を刺すなんて私は見ているだけでもう痛くなっちゃいますが、信者は瞑想状態に入っているので痛くないのだそうです。不思議ですね。
カバティと呼ばれる神輿を体に乗せて参拝する信者。
このカバティはとても大きくて重たそうでした。
タイプ―サムでこの苦行を行う信者は1ヵ月前から菜食主義を徹底して維持し禁酒禁欲し祭りに備えるのだとか。
苦行を行う信者のまわりには家族、親族が付き添い苦行を行う信者をフォローしています。
信者それぞれ違うカバティを担いでおり色んな種類のカバティを見ることができます。針を見るのが怖い方はそこに焦点をしぼって見てもいいかもしれませんね。
背中に針を刺し人を引っ張りながら歩く信者。
※写真は2015年のもの。
背中に針を刺し大きな神輿を引き参拝する信者。
最後の砦、寺院まで長い階段が続きます。
途中何度か休憩しながら階段を登って上の寺院までがんばって行ってきました。
寺院の目の前まで外国人である私達も階段を登って上まで行くことができますが、階段の上の寺院周辺は靴を脱がないといけないエリアがあります。看板に分かりやすく絵で表示されていますのでそのエリアに差し掛かったら速やかに靴を脱いで靴は片手に持って裸足で進んで下さいね。
階段を登っていくと美しい寺院が見えてきました!
Arulmigu Balathandayuthapani寺院
この周辺は靴を脱いで裸足で歩きます。
寺院の目の前まで階段を登って行くことができますが寺院内への入場は控えましょう。宗教行事だということを忘れずに。
Arulmigu Balathandayuthapani寺院から見る夕焼け。
実はここガーニーエリア、海を一望できるペナンのナイスビュースポットでもあります。右奥の丸い筒状のタワーがジョージタウンのコムタ―。
普段運動不足の私は階段を登っただけで足が痛くてヘトヘトになってしまったので、ペナンの美しい夕焼けを休憩がてらのんびりと眺めることにしました。他にも夕焼け目当ての人が数人空を眺めていましたよ。
日中は日差しが暑くて大変なので夕方18:00頃訪れてのんびりと寺院まで1時間半ほどかけて歩いたのですが、階段の上の寺院に到着した頃にはすっかり日が暮れる時間になっていました。
距離にすると短いので寄り道をしなければもっと早く寺院まで到着できますが、道中無料の食べ物や飲み物をもらいに並んだりしたので本当にゆっくりとスローペースで歩いたという感じです。
参考までにペナンの日暮れは平均して19:30頃。天気のいい日でしたらこんなに美しい夕焼けを見ることができます。
最後に、タイプ―サムは観光客の姿も多く目にし大きな音で音楽が流れていたり露店もあって物珍しさからお祭り気分になってしまいがちですが、宗教行事であるということを忘れないでください。苦行を行う信者、参拝者のじゃまにならないよう節度を守って見学しましょうね。
次回は、タイプ―サム買い物編をお伝えします。
Sri Mahamariamman Temple
Lebuh Queen,George Town,10200 George Town,Penang,Malaysia
Arulmigu Balathandayuthapani Temple
17,Jalan Kebun Bunga,Pulau Tikus,10350 George Town,Penang,Malaysia