キーワードで検索
映画「ローマの休日」の中で、オードリー・ヘプバーンがおいしそうにジェラートを食べるシーンがあります。このジェラートを作ったのは、世界で最も古いジェラート屋と言われる「パラッツォ・デル・フレッド(Il Palazzo del Freddo)」です。ジェラート屋さんは、創設者ジョヴァンニ・ファッシ氏の名前から「ジェラート屋・ファッシ(Gelateria Fassi)」とも呼ばれています。
↑ お店は、ローマ中央駅・テルミ二駅から地下鉄A線のヴィットリオ・エマヌエーレ駅の方向に歩いて10分位です。
「パラッツォ・デル・フレッド」は、1880年からローマで営業している世界で最も古いジェラート屋さんです。140年近く続くお店は、現在4代目のダニエラ・ファッシ氏が代表となっています。
写真の手前側に見えるのは、"サンピエトリーニ"と呼ばれるローマの石畳を模ったアイスクリームです!
↑ お店の入口です。"ローマ"及び"ソウル"とありますが、2014年春に韓国のヘテ製菓がこのジェラート屋を買収し、大きなニュースとなりました。
↑ お店に入るとすぐにレジがあります。こちらはジェラートの大きさの模型(コーンではなく、カップの場合)とそれぞれのお値段です。一番小さいサイズは一つ1.6ユーロと昔からの良心的な価格で、ローマでここより安いお店は筆者も見たことがありません!
↑ お店のカウンターは横に長く、ジェラートの他には、この様なセミフレッド(固く凍結させないソフトアイスクリーム。イタリアではこれらの冷菓を使ってアイスクリームケーキなどの冷たいお菓子を作る)類も沢山あります。奥の方に見えるのは、ビスケットの間にアイスクリームを挟んだもの、その隣はアイスクリームのサンドイッチです!どれもとてもおいしいです。
↑ こちらは、ローマの石畳を模ったアイスクリームです。中身はセミフレッドで、味には多くのバリエーションがあります。
写真にも"サンピエトリーノ"と商品名が書いてあるのが見えますが、ローマの石畳はサンピエトリーニ(ノ)と呼ばれ、ブロックとブロックの間に砂や石を細かく砕いたものを入れて造ります。セメントを使わないので石と石が動きやすく、そのおかげで雨水も浸透し地面が呼吸出来るので、地球には優しい石畳です。しかし、施工されてから時間が経つと、ブロックとブロックの間に詰められている砂がなくなったりして、段々と隙間が出来て石畳がガタガタになって行くのが欠点です。このアイスを並べて私も石畳を作りたいです!
↑ 店内は広く、アイスクリームの製造の歴史などについても展示されています。
↑ 小さなサイズのジェラートを食べました。本当は、石畳とアイスクリームのサンドイッチを二つ食べるつもりだったのですが、裏からどんどん出て来るおいしそうなジェラートを見ていて気が変わりました。
頼んだのは、チョコレートとカッサータ味です。カッサータは、濃厚なリコッタチーズとチョコチップを混ぜたクリームが詰められているシチリア島のお菓子です。(数日前の「シチリア系バールはリコッタチーズたっぷりのカンノーロ天国!」の記事に、そのお菓子全体の写真があります。こちら)
イタリアでは、多くのお店で最後にジェラートの上に生クリームをのせてくれます。こちらのお店の生クリームは、特においしいと言う人が多いですが、生クリームが苦手な方は、カウンターのお兄さんに「わたくしはパンナ(生クリーム)はノーです!」と伝えてみて下さい。
今日では世界中に広まったジェラートは、イタリア生まれです。同じくイタリアが発祥の、ピザやパスタなどと共に、"美食の国"では本当においしいものが揃っています。もし、イタリアにご旅行する機会があれば、色々お試し下さい!
インフォメーション:
名称 Il Palazzo del Freddo / Fassi (パラッツオ・デル・フレッド / ファッシ)
住所 Via Principe Eugenio, 65
オープン時間 月~木曜日 正午~深夜0時、金・土曜日 正午~深夜0時30分、日曜日 10時~深夜0時まで。
ホームページ こちら