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ローマ近郊にある世界遺産のエステ家の別荘(Villa d'Este ヴィッラ・デエステ)が、秋まで特別に月曜日もオープンすることになりました!
↑ エステ家の別荘の建物の内部より外を見てみます。教会がオリーブ畑の中に見えます。
↑ エステ家の別荘(ヴィッラ・デステ)は、ローマ近郊のティヴォリ(Tivoli)という町にある世界遺産です。別荘は16世紀にエステ家のイッポリートにより建てられました。お庭の中には、噴水が何百もあります。
イッポリートは、ローマ教皇になる野望を強く持っていました。彼はイタリアでも最も由緒ある家系の一つの出身で自信もあり、北イタリアからローマにやってくるのですが、教皇には選出されませんでした。
その代わりに、ティヴォリの町の総督というかなり落ちた地位を授けられます。総督の住居として彼に与えられたのは、古びて勝手の悪いベネディクト派の修道院でした。(次へ続く)
↑ 100の噴水です。噴水がずらりと並び、水しぶきが気持ちの良い小道です。
その修道院を見ると、彼は落ち込みました。初めは意気消沈していたのですが、少し元気を取り戻すと、修道院の建物を綺麗に改装して、お庭も美しく配置、こつこつと彼なりの別荘を作り始めました。
お庭造りは当時の有名な植物学者、造園家、芸術家などに協力してもらいます。これは、復讐と言ってもいいかもしれません。イッポリートの心の中には、こんな風に自分を扱って見てろよ!という気持ち、この別荘を素晴らしいものにして"ここにて第二のローマの到来なり!"と言わせてやるといった感情があったのです。そして息子の代になっても手を加え続け、今では世界遺産になりました。
↑ ローマの心優しき雌オオカミと双子の兄弟が!エステ家の別荘は噴水のある美しい庭園で有名ですが、別荘の建物の中にあるフレスコ画でびっしりと覆われたお部屋も見所となっています。
このエステ家の別荘は、今まで毎週月曜日は休館でしたが、夏の期間の7月31日~10月31日までは月曜日も特別に開けることになりました。以前から館長が、毎週月曜日に別荘の入口の扉の前で残念そうにしている世界中からやって来る観光客を見て、何とか要求に応えたいと思っていたそうで、この夏実験的に月曜オープンに踏み切ったものと思われます。
通常、イタリアでは月曜日は公共施設(美術館、博物館、遺跡など)は閉館の場所が多いので、こちらは夜まで開けていてくれて嬉しいですね!
ちなみに、2014年7月1日よりイタリアの美術館・遺跡などに関する法令が大きく変わり、毎月第一日曜日は国営の美術館、ギャラリー、博物館、遺跡、遺跡公園などの入場がどなた様も無料となっています!(有名処ではコロッセオ、フィレンツェのウフィツィ美術館、ポンペイ遺跡なども含みます)
月曜日の開館時間は次の通りとなります。
* 詳細はホームページの「News」のところにも記載されていますので、お訪ねいただく直前に、変更がないかどうか最新情報を今一度ご確認下さい!
– 8月7日、21日、28日(14時~19時45分。最終入場は18時45分まで)
– 8月14日(8時30分~19時45分。最終入場は18時45分まで)
– 9月4日、11日、18日、25日(14時~19時15分。最終入場は18時15分まで)
– 10月2日、9日、16日、23日(14時~18時30分。最終入場は17時30分まで)
– 10月30日(14時~17時30分。最終入場は16時30分まで)
インフォメーション:
住所: Piazza Trento, 5 Tivoli
ホームページ: こちら
行き方: ローマの地下鉄B線のPonte Mammolo(ポンテ マンモーロ)駅から出ているCOTRAL社の青いプルマンで所要約50分。月~土曜日は午前6時10分から約10分おきに1本ある。日・祝日でも1日64便運行。ヴィッラへは終点より一つ手前のLargo Nazioni Unite と言うバス停で降りる。運転手にヴィッラ・デエステを訪れたいと伝えて停留所を教えてもらいましょう。切符は片道2.2ユーロ前後(値上がりする可能性もあります)。
その他: 只今、"チィヴェッタの噴水"は故障しております。