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滋賀の郷土料理「フナズシ」。
知らない人もいるでしょうが、知っている人でもおそらく日本一「臭い」食べ物として、あまり良いイメージは持っていないかも。
ちなみに僕はハンドルネームにしているほどなので「フナズシ」は大好きです。
が、実はフナズシって超高級食品なんですよね。なので貧乏サラリーマンの僕にはめったに手に入れることができない珍味の王様。
今回はそんな珍味の王様「フナズシ」をご紹介します。
お寿司と聞くと一般的には酢飯の上に魚の刺身などを乗せたものをイメージしますが、「フナズシ」も魚とご飯を使います。
ただ魚は琵琶湖産の「ニゴロブナ」が主であり、ご飯はその鮒を発酵させるための材料として使われています。
今の寿司の原型とも言われており、奈良時代あたりから続く長い歴史をもった食材なんです。
1300年の歴史があるだけに滋賀県の各地域でフナズシにまつわるお祭りやイベントも各種あります。
写真は守山市の下新川神社で5月に行われている「すし切り祭り」の様子です。
このように滋賀の歴史にも大きく関わるまさにソウルフード! そのフナズシの老舗が大津市長等にあります。
こちら「阪本屋」さんは江戸時代の膳所藩御用達の料亭から始まり、フナズシの専業となってからは150年続く由緒あるお店です。
ありましたよ!これが老舗のフナズシです。
価格は… 庶民には手が出せないかも(笑)。一番高いのは10,000円でした。
いきなりそんな高価なものでチャレンジは無理って方に、頭の部分だけ(50円)で売っています。
どうやって食べるんですか?と聞いたら、 「お湯をかけて柔らかくして、その上から醤油を垂らして召し上がってください」とのこと。
他の湖魚料理(シジミやタテボシ貝の他、スジエビやコアユの佃煮といった滋賀の郷土料理)も販売されていますが、
こちらは手軽に購入しやすい価格です。
今回は「フナズシの頭」と「タテボシ佃煮」を購入。
フナズシの頭はお湯をかけることで柔らかくなり食べやすくなります。
また独特の酸味もマイルドに。 醤油をかけることでお吸い物のような雰囲気も。酸味が爽やかで大変美味しいフナズシでした!
もちろんお酒は滋賀酒ですよ。(お猪口はしっかり大津絵のお店で買ったものを使用)
タテボシ貝はシジミよりも一回り大きく噛み応えある食感。こちらも噛むと口の中に旨みが広がります。
阪本屋さんは、さすが1300年の歴史ある滋賀の(いや日本を代表する)伝統料理を守り続ける重みを感じられるお店でした。
とは言え僕も自転車で行ってプラッと入れるので気軽に立ち寄れます。
是非滋賀のお酒を買った際には、一緒に(頭だけでも)手に入れてみてはいかがでしょうか?
きっと日本酒好きの方は病みつきになりますよ!