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毎年8月5日は、ローマのサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂に雪が降ります!
ローマ中央駅・テルミニ駅近くのローマの四大聖堂の一つである大変重要なこの聖堂は、一般的にはローマ教皇シクストゥス3世(在位:432~440年)により献堂されたとされていますが、正確には少し遡った教皇リべリウスの時代(在位:352~366年)に起源を持ちます。(続く)
↑ 雪が降って来ました!
このリべリウスの死去後にダマスス1世が教皇に選出されたのですが、ダマスス1世はリべリウスを支持する、まだ力を持つ一派の存在を邪魔に思い、片っ端から排除して行きました。おそらく、このリべリウスが建てた聖堂内で、リべリウスの側近だったウルシヌス(ダマスス1世の対立教皇。在位:366~367年)が殺害されたのではないかと言われています。
この事件により聖堂は"冒涜"されてしまった為、建設されてあまり時間が経っていなかった聖堂を、シクストゥスが自分の代になって新しく建て直したのではないかと考える研究者もいます。いずれにしても非常に長い歴史のある教会です。
↑ 8月5日の夜はサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂前に雪が降ります。これは、356年にリべリウスの夢の中にマリア様が出て来て、「これから雪が降る場所に聖堂を建てなさい。」というお告げを聞いたことに由来しています。そして真夏でもあるに関わらず、古代の8月5日の朝、この地に雪が積もりました。
写真はイベントが始まる直前の様子です。撮影時間は20時20分頃で、聖堂前の広場(写真奥)を見ていただくと、まだ準備中で入れない様になっています。20時30分から柵が取り去られ、聖堂近くまで入れるようになりました!
↑ この様に、この日は周辺の道路は封鎖され、バスや車も迂回しなければなりません。
↑ 20時30分を過ぎ、聖堂の前の広場まで来ることが出来ました。聖堂のファサードへのイルミネーションが始まりました。
↑ 聖堂前では沢山の人が集まっています。"奇跡の雪(Miracolo della Neve)"が降る前には、読み語りや歌謡ショーなどが催されます。
↑ すると雪が降って来ました!実は泡です。
↑ 左右の装置から細かな雪が沢山噴き出しています。
↑ 毎年8月5日の夜には、サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂にロマンティックな雪が降ります。皆、喜んでいるのが見えます!
この週は"ルシファー"(アフリカからの高気圧/過去記事 こちら)が来ていて、イタリア半島全体は信じられない暑さになっていましたが、真夏の雪は、暫しの間、美しい夢を見させてくれました。
サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂は、テルミニ駅のジョリッティ通り側(Via G.Giolitti)から伸びているジョベルティ通り(Via Gioberti)を徒歩でひたすら真っ直ぐ、3分程で到着です。