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【ローマ】害虫大発生!旅行後のスーツケース/カバンをすぐにお手入れしないといけない理由

阿部 美寿穂

阿部 美寿穂

イタリア特派員

更新日
2018年1月31日
公開日
2018年1月31日
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皆さまの楽しかった旅行も終わり、自宅に帰って来ました。少し休みたいところですが、旅行に使用したスーツケース、旅行カバンなどはすぐにお手入れすることをおすすめします!

これは実際にあった話なのですが、数年前に、日本人留学生が日本から持ち込んだスーツケースの車輪の部分に虫(か虫の卵)が付いていて、ローマのホームスティ先のお宅で大量発生したと言うことがありました。一番最初に気付いたのは家主で、変な虫が居間やキッチン、彼女の寝室など、家の至るところに出没することから疑問に思い、地域を管轄する保健所に連絡をしました。

数日後に数名の専門家が訪れた時には、虫は家中に広がっており、テレビの上や部屋の壁にも虫が大量に張り付いている状態だったそうです。エキスパート達が虫の出所を探ったところ、日本人の女の子の部屋が一番状態が酷いということが分かりました。

ローマに到着後、スーツケースは彼女の自室のベッドの近くのクローゼットの中に置いてあったらしいのですが、虫達はそこから発生していました。暖かいローマは彼らにとっても居心地が良かったのかもしれません。そして、保健所のスタッフとAMA(アマ/ローマのゴミ・廃棄物管理を担当)が2日間かけて、家中に白い粉を散布しました。基本的に今の時点で部屋に置いてあるものはどかせないので、置物等も粉をかけられた後は真っ白になります。お人形などはもう使えなくなるものも出て来ます。そして、その後一週間は毒性が引くまで家に立ち入ることは出来ませんので、ホテルなどにお世話になる必要があります。

専門家によると、スーツケース、キャリーバッグ、旅行カバンの隙間や縫い目などに、虫(や虫の卵)が潜んで一緒に付いて来るケースがあるので、飛行機を乗り換えたり、日常的にあちこち移動している人は、旅行後はそれらの取り扱いに特に注意する必要があるとのことです。私達自身が虫達を運ぶ媒体になっていることを忘れてはいけません。

駆除された後に、私も実際に見に行ったのですが、虫達は額縁の裏でびっしりと寄り添うようにして息絶えていました。死骸の量がものすごいものだったので、何万匹といたのかもしれません。

実はこの留学生さんは虫が発生したことを知っていたのですが、家の人に怒られると思って黙っていたそうです。最初は、自分で内緒でスーパーで買って来た害虫駆除スプレーで部屋の虫を一匹ずつ退治していたのですが、自室から虫が外に出て行ってからは家中に広まるまであっという間だったようです。

この記事は、これから留学、就職、転勤、移住されるであろう方もご覧になっていると思いますので記しますが、虫に限らずですが、もし、家で不自然なこと、おかしいこと、いつもと違うことに気付いたら、何でも家の人に相談して下さい!

筆者の経験からですが、気のせいかな?と思っても、海外では何事も早めが良いです。何もなかったら、取り越し苦労だったね!で笑ってしまえば良いのです。心をオープンにし、自分をまっさらにさらけ出し、そして相手も大きく受け入れて下さい。

このケースは一戸建ての家ではなくマンションで起きた為、保健所は上下2階の家も訪ねて、虫が出ていないか調査する必要がありました。虫はベランダや外壁を伝わって歩いて行ってしまうからです。ちなみにこちらの家では、ご主人が、駆除費用と駆除中のホテル宿泊代を負担してくれました。

↑ スーツケースとイタリアのアンモニア、そしてメラミンフォームです。筆者も日本から帰って来たばかりなので、楽しくお手入れをしました!

スーツケースは、商品によってお手入れの仕方が違うと思いますので、詳しくは、購入した時の取扱説明書をご覧下さい。筆者が通常行っている方法は、日本ならマジックリンか食器用洗剤を薄めたものを綺麗な雑巾に付けて、ごしごしと表面の汚れを拭き取ります。意外と真っ黒です。特に車輪部分や、繋ぎ目部分は重点的にお手入れをします。変な生き物が潜んでいないか、目を光らして下さい。

表面の塗装が剥がれてしまうので、メラミンフォームでのお手入れはいけませんが、輸送中に他のスーツケースからもらって来た塗料汚れなどはお化け一匹(上の写真参照)で取れます。

イタリアなら、スーツケースのお手入れは、スーパーで1ユーロ程度で売っているアンモニア(上の写真参照)で汚れを拭き取るのが一番簡単です。車輪の部分や、特に汚れに不安が残る部分は、こちらもスーパーで購入出来る消毒・殺菌作用のあるディズィンフェッタンテ(Disinfettante)系のスプレーをご使用下さい。

ボストンバックなどの旅行カバンも同様に綺麗にホコリや汚れを拭き取り、持ち手などの皮の部分は革製品用のスプレーで防水し、艶を戻しておきます。縫い目部分にほつれがあれば、この時点ですぐに修理します。

全部出来たら、良く乾かしてから保管します。筆者の場合は、旅行カバンやスーツケースは中を開いて、半日位天日干しにし(余裕があれば途中で向きを変えに行く)、その後、一つずつカバーをかけてクローゼットに入れて保管します。

すぐにお手入れをして汚れを取っておくと、次の旅行で使用する時には気持ちが良いですし、スーツケース、旅行カバン等は本当に良く持ってくれます!それでは、皆さまの良いご旅行をお祈りしております!

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