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今回のブログは静岡生活7年目、千葉県出身の市原が担当いたします。
さて、つい先日、大変うれしいことに「伊豆半島ジオパーク」が、ユネスコによって「世界ジオパーク」に認定されました。
ジオパークとは、ジオ(大地・地球)とパーク(公園)を組み合わせた言葉で、価値ある地質遺産を保護しながら、観光や教育に生かして地域振興を目指す取り組みです。
そこで今回は、約2万年前に火山島や海底火山などが本州に衝突したことによってできた、伊豆半島の形成や活動に関する痕跡を確認できるジオサイト(114ヵ所)についてご紹介させていただきます。
と申しましても、すべてのジオサイトについてご案内することは難しいので、私のおすすめジオサイトをご案内させていただきます。
伊豆半島にお越しの際は「ジオサイトめぐり」、ぜひ、楽しんでみてはいかがでしょうか。
まずはじめは松崎町の千貫門(せんがんもん)です。
かつて海底火山が地下上昇してきたマグマの通り道「火山の根」が地上に姿を現したもので、「火山の根」の一部でありマグマが冷え固まってできた柱状節理が積み重なってできています。
つぎは下田市田牛(とうじ)の龍宮窟(りゅうぐうくつ)です。
波が海岸の崖にうちつけると、崖の弱い部分(柔らかい地層や断層など)が削られていき、洞窟ができることがあります。こうしてできる海の洞窟を海食洞(かいしょくどう)と呼びます。龍宮窟は、おおきな海食洞の天井が一部崩れて、直径50メートルほどの天窓が開いたものです。洞窟の壁には、海底火山から噴出した黄褐色の火山れきが美しく層をなし、天窓の底を満たす青い海水とのコントラストが神秘的な場所です。
つぎは南伊豆町の千畳敷です。
入間の港から徒歩40分、伊豆の秘境ともいえる千畳敷には、海底に降り積もった火山灰や軽石からなる美しい地層が広がります。
また、千畳敷の目の前にそびえる三ツ石岬の断崖には、地下から上昇してきたマグマが、白い火山灰の地層を断ち切って上昇していった痕跡である「岩脈」が迫力ある景観をつくり出しています。
最後は西伊豆町の黄金崎の馬ロックです。
黄金崎公園の突端にその「奇岩」はあります。見れば見るほど、馬の頭に見えてくる「馬ロック」。夕日を受けると黄褐色の岩肌が金色に輝くことからその名がついたといわれている黄金崎。伊豆を代表する夕日スポットで、この崖は海底火山の噴出物でできており、その安山岩が温泉水や地熱の作用によって黄褐色に変質した「プラピライト」が輝きます。