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ローマでサッカー観戦!トップリーグ”セリエA”とオリンピックスタジアム

田澤 龍太郎

田澤 龍太郎

イタリア特派員

更新日
2018年5月13日
公開日
2018年5月13日
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ローマの中心街から北西に位置し、地元ローマっ子のデートスポットの一つモンテ・マリオ(伊語:Monte Mario)の麓には、オリンピックスタジアム(伊語:Stadio Olimpico)を擁するフォロ・イタリコ(Foro Italico)と呼ばれる複合スポーツ施設があります。

この複合スポーツ施設として広大な敷地を持つフォロ・イタリコは、1932年当時はフォロ・ムッソリーニ(伊語:Foro Mussolini)と呼ばれ、ファシスト政権の代表的な建築物としても知られています。実際に神殿などに建てられる記念碑のオベリスクやスタジアムへ向かう道のモザイク画にはドーチェ(伊語:Duce)と呼ばれる称号があり、イタリア語で国家指導者を意味し、当時、イタリア王国の国家指導者だったムッソリーニと直接的な関わりがあることが確認できる。

そして、このフォロ・イタリコには、メインスタジアムのオリンピックスタジアムの傍には、圧倒的な60体の大理石像がスタジアムを囲むように並んでいる大理石スタジアム(伊語:Stadio dei Marmi)があります。オリンピックスタジアムを訪れる度にこの特異な風景に毎回、驚かされるが、この大理石スタジアムは5,280人収容で1936年に完成したとされています。

メインスタジアムであり、約7万人収容の規模を持つオリンピックスタジアムは、1960年のローマオリンピックや1990年のイタリアワールドカップでも使用されただけではなく、ラグビーの代表戦や世界陸上など様々なスポーツイベントやコンサート等でも使用される由緒あるスタジアムであります。また、ローマをホームとしたトップリーグに所属する2つのチーム(ASローマとS.Sラツィオ)が共同で利用しており、ダービーとなる日はローマの街がもっとも熱狂に包まれる場所でもあります。

"セリエA(伊語:Serie A)は、欧州でもサッカー文化が深く根付いたサッカー先進国のイタリアが誇るトップリーグの一つです。そのため、強くて高いレベルの試合を求め、地元の人たちだけではなく、多くの観光客が観戦に訪れています。また、近年は日本だけではなく、中国や韓国等とアジア各国から実に多くの方々が観戦に訪れています。

イタリア全国で5番目ぐらいの規模でファンを持つローマの地元クラブであるASローマは、1927年に創立され、当時のファシスト党によってライバルである北の強豪クラブに対抗するためにローマ市内の3クラブを合併させた歴史を持つクラブです。このように歴史を遡れば、ローマと共に育ち、ローマに密着したクラブであることが分かるだけではなく、その証拠にローマ市内を歩けばチームカラーである黄色と赤をメインにしたえんじ色のユニフォームをこの街で良く見かけることでしょう。

そのASローマの試合開始前には、地元の熱狂的なファンたちによってスタジアム全体に響き渡るぐらいに力強く歌われる歌があります。それはローマで生まれローマで育ったイタリアでも有名な歌手"アントネッロ・ヴェンディッティ"(伊語:Antonello Venditti)による"La Roma non si discute, si ama"(ローマは疑いなく愛されるべき)というローマへの深い愛を込めた歌であり、まさにイタリア人の郷土愛の強さが感じられる瞬間でもあります。

旅する皆さんもローマ旅行の最中、特に週末にローマに滞在する機会があれば、サッカーの試合のスケジュールをチェックしてみて、イタリア人たちが熱狂するスタジアムで思い切り「ローマ、ローマ、ローマ」と歌いながら叫んでみませんか?

【チケット予約方法】

一般的にはASローマのオフィシャルサイトでオンライン予約するのが一番無難な方法です。指定のメールアドレスに送られてくるチケットはご自宅でプリントアウトして、パスポート(身分証明書)とご一緒に持参下さい。

オフィシャルサイト:AS Roma

【オリンピックスタジアムまでのアクセス方法】

地下鉄A線"フラミニオ(伊語:Flaminio)駅下車、2番トラムに乗り換えて終点の"Mancini"まで。マンチーニ広場(伊語:Piazza Mancini)からテベレ川を渡り、徒歩約10分。

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