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こんにちは、アンコーナ特派員の丹羽淳子(ニワアツコ)です。 運転免許証を取得し、自分専用の車を持つようになってから、バスを使うことは減りましたが、それこそこちらに来た当時は一人で移動するときは基本どこに行くのもバス利用。複数系統のバスを乗り換えて目的地へ行く、なんてこともやっていました。 でも、バスの乗り方、日本と違って実はちょっと面倒くさいんです。 ルールに関してはエリアに違いはなく大体同じだと思いますが、簡単にご説明しますね。
まず、アンコーナ県を走るバスとして、アンコーナの駅前に多くのバスが停まる停留所があります。 アンコーナのチェントロを中心に走るバスはConero BUSというバス会社になります。 都市部と都市部近隣地域を結ぶバス路線で、私が利用するのも専らこちら。 アンコーナにいらっしゃった方が近隣地への移動に利用されるのも、このバス会社のサービスになると思います。 サービスエリアはこちらのMAPでご確認ください。 84路線が運行中で、各時刻表もこちらのサイト内の"ORARI"から見ることができますが(エリアによってページが異なります)、 学校の休み時期と開校時期で時刻表が変わりますので、くれぐれもご注意くださいね。
さて、バスの乗り方ですが、日本と大きく違うことは「前券制」です。バスに乗るために、チケットをあらかじめ購入しておく必要があります。 チケットを販売している場所は、バス停の近くのバールや文房具屋さん、タバコ屋さんになります。 取り扱っていない場合は、他の近くで取り扱い場所を教えてくれると思います。 また、そのチケットは行先の駅を指定して購入する電車のチケットとは大きく違い距離制です。 種類も乗るバスの種類によって異なるので、チケットを買うときに目的地を告げると、売り場の人が判断して適切なチケットを渡してくれます。
こちらにも注意が… この"売り場の人"が、よくわからない場所、距離が簡単に理解できない場所へのチケットを買うときは、 「距離がわかならいから、どのチケットが正しいのかわからない」なんてことを平気で言われます。 また、売り場によって用意されてないチケットも存在します。日本のようにマルチにすべてが事足りることはまずありません。
チケットを買ったら後は乗るだけ!です。 バスの乗り方は、基本的に運転手席近く、ですので前方部にある乗車口から乗ります。もちろん、降り口からも好き勝手に乗っていますが…。 こうやって運転手さんの横を通っていくんですね。では、チケットは運転手さんんが見るの?というと、彼らは何もしません。 自発的には挨拶すらしません。
じゃ、買ったチケットはどうしたらいいの?ということですが、こんな感じで設置してある検札器を利用します。この検札器の口の部分にチケットを差し込みます。どちら向きでもOK。そうすると、上の写真の様に、ちょこっと切り取られ、また利用した時間帯が印字されます。
これでお終いです。正しいチケットを利用したか、はたまたチケットを持っているかどうかのチェックは基本ありません。言葉は悪いですが、不正乗車も簡単にできます。先日も久々に乗ったバスで隣に坐したご婦人。乗車後10㎞程度過ぎてから、チケットに印字していました。おそらく、手持ちのチケットでは乗車地から目的地までの距離をカバーしていなかったのでしょうね。
ただ、たまに抜き打ち検査があるようです。任意の停留所で職員が乗り込んできて、ドアをすべて閉めてからチケットチェックをするとのこと。この3年間で、少なくない回数でバスに乗っていますが、いまだその状況に出会ったことはないので、どれほど頻繁にされているかは不明です。ちなみに、観光地である都市部では多く実施されるとのことですのでご注意くださいね。
イタリア語も不自由で、土地勘がない方にはバスの利用はハードルが高いと思います。「次は〇〇に停まります」なんて案内もありませんから。バスを利用する際は(電車もですが)、待っている人や乗っている人に質問するのではなく、必ずバスの運転手と会話をして何事も確認してくださいね。初めて行く場所の際は行先を告げて、QUANDO ARRIVIAMO, MI FACCIA SAPERE(クアンドアリビアーモ,ミファッチャサペーレ)と言い、運転手の横に陣取ることをお勧めします。私は今でも必ずこれをします!
では素敵な夕べをお過ごしください。Buoan serata.