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涼を求めて…
滋賀と岐阜の県境、天下分け目の合戦で有名な関ケ原の手前に、「醒井(さめがい)」と言う地があります。
ここは中山道61番目の宿場町。神話の世界ではヤマトタケルの傷を癒し、熱を醒ましたと伝えられる名水「居醒の清水」が湧き出る地です。
尋常でない暑さが続く中、涼を求めて行ってきました。
醒井・地蔵川
醒井の清流へはJR東海道本線の醒ヶ井駅を降りて、国道を渡ってすぐです。
地蔵川の清流 撮影:Funazushi-maru
醒井の集落へ入ると大変透明度の高い水が流れる「地蔵川」が目に入ります。この先の「居醒の清水」の豊富な湧き水がそのまま流れになったものです。
地蔵川の梅花藻 撮影:Funazushi-maru
この川に7月になると小さな白い花が咲きます。梅花藻という藻の花です。
梅花藻は綺麗で水温が安定した環境でないと生息できない植物で、ここ地蔵川は梅花藻の群生地となっているのです。
地蔵川の梅花藻 撮影:Funazushi-maru
清流に揺れる小さな花が梅の花に似ているので梅花藻と呼ばれます。
夏でも冷たい地蔵川の水に涼む… 撮影:Funazushi-maru
真夏でも平均水温が14度と、手を数秒浸けているだけでも痛くなるくらいの冷たさ。
思わず暑さを忘れてしまいます。
呉服屋さんがが営む休憩処でアイスコーヒーでも 撮影:Funazushi-maru
地蔵川にかかる橋の上で、ここの湧き水で作った「湧水アイスコーヒー」(1杯150円)でもいかが?
川の流れの上は涼しい風が吹き、冷たいアイスコーヒーを頂きながら梅花藻を愛でることができますよ。
創業100年以上のヤマキ醤油 撮影:Funazushi-maru
休憩処の近くには創業100年以上の有限会社醤油屋喜代治商店「ヤマキ醤油」があります。
こちらでは湧水で作られた美味しい醤油や、「しょうゆソフト」や「しょうゆプリン」などのスイーツもいただけます。
しょうゆソフトのしょうゆはみたらし団子のタレのようなソースがかけられたトルコアイス風のソフトクリーム。これもクセになる味です。
丁子屋さんの名水まんじゅう 撮影:Funazushi-maru
ヤマキ醤油からさらに進むと、和菓子の店「丁子屋製菓」さんの前には水の流れるディスプレイが…
ディスプレイの中には冷たそうな「名水まんじゅう」。
1個から買うことができ、注文すると冷蔵ケースからよく冷えた水まんじゅうを出してくださいます。
冷たい葛餅に包まれた甘さの控えめなこし餡が一口でツルンと喉を通ります。これも絶品!
加茂神社の境内 撮影:Funazushi-maru
地蔵川を遡ると湧水の池があり、地蔵堂や加茂神社が建てられています。ここが湧き水の元になっているのです。
居醒の清水 撮影:Funazushi-maru
一番奥に醒井の地名の元になった「居醒の清水」があります。池の岩の隙間からはコンコンと水が湧いているのを見て取れますよ。
太古の昔から延々と豊富な湧き水が途切れることなく湧いているなんて凄いですね。
そのまま飲んでも冷たくて美味しい 撮影:Funazushi-maru
地蔵堂から入ると湧き水を汲める場所があります。
そのままで大変美味しい水です。僕も水筒に汲んで飲んでみましたよ。
梅花藻ライトアップ
夕暮れの醒井宿 撮影:Funazushi-maru
醒井宿では暗くなってからもお楽しみが…
7月21日~8月5日の期間、地蔵川の梅花藻がライトアップされます。
ライトアップされた地蔵川 撮影:Funazushi-maru
ライトアップされた清流は宿場の雰囲気と合わさって、幻想的です。
光に照らされた梅花藻 撮影:Funazushi-maru
夜に見る梅花藻は、川の水があまりにも透明度が高すぎて、まるで水がそこにないかのよう。梅花藻だけが光にユラユラと揺れる様に見えるのは不思議な感覚です。
まるで梅花藻の宇宙みたいだ 撮影:Funazushi-maru
白い花は光に照らされると、水の上にまるで星空のように浮かび上がります。
あかり展 撮影:Funazushi-maru
ライトアップ期間中は醒井宿の中央にある「問屋場」で、様々な陶器の灯りが灯された「あかり展」が開催されています。
こちらも幻想的な雰囲気をさらに盛り上げていますよ。
ちなみにヤマキ醤油の卵かけごはん用しょうゆ「ぴよ丸」。これチョー旨いですよ。お土産にいかが?
醒井 居醒の清水
所在地:滋賀県米原市醒井58
アクセス:
(電車)JR東海道本線「醒ヶ井」駅 徒歩10分
(車)北陸自動車道 米原ICより10分
お問い合わせ:米原市観光協会
梅花藻ライトアップ期間:2018年7月21日~8月5日まで