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タンザニアを走っている車は日本製がダントツです。
次にイギリスのローバー、ベンツ、BMW、フォードなど欧米車種が続き、少数ながら
ヒュンダイなども見られます。
日本から車を輸入するには、日本を出る前に「輸出前検査」が必要なため車両の品質は
一定水準が維持されており、旅行記にありがちな「ボロボロの車」というのは走っていません。
そんな車が走っていたら、まず交通警察が黙っていないでしょう。製造から8年以上経った車
は関税も高くなります。
日本では車は「新車/中古車」という区分ですよね。こちらでも各自動車メーカーの
ディーラー等から新車を購入することはできますが、主流は中古車です。
中古車といえど輸入したてのものは「新車」のように価値が高いので「輸入したて(Just
imported)/タンザニアで使用済(Driven in Tanzania)」といった区分になるのは
ちょっと面白いところです。
タンザニアで輸入したての車に乗るには、もちろん自動車登録をしてナンバープレート
を作成し、自動車保険にも加入する必要があります。
日本ではナンバープレートに自分が希望する番号を付けることができる「希望ナンバー
制度」というのがあり、普通料金の3倍前後の料金で作成できるようになっていますね。
タンザニアでも数年前から希望するナンバーを付けることができるようになっています。
しかしその場合、登録料通常約12,500円(25万シリング)のところ何とその40倍となる
約50万円(1000万シリング)を支払う必要があります(3年ごとに更新料も)。
(登録料金表・タンザニア税務局ホームページより)
※タンザニアのナンバープレートからはいろいろな情報が読み取れます。詳しくご紹介
しているこちらの記事(種別様々・タンザニアの自動車ナンバープレート)もご覧ください。
登録が済んだら専門業者でナンバープレートを作成・取り付けしてもらいます。
ここまでは日本での登録手順と大差ありませんが、以降、タンザニアならではのプロセス
があります。
●●●タンザニアで車のオーナーになったら行いたい推奨プロセス
前後左右すべての窓ガラスと、すべてのミラー、ライトカバー、ドアバイザー等にプレート
ナンバーを彫り込んでもらいます。後部にスペアタイヤを取り付けている場合、ハード
タイプのカバーであればプレートナンバーを打ち抜きます。
ダルエスサラームに来たら周囲の車を見てみてください。ご丁寧にいろいろなパーツにナンバー
の彫り込みが見て取れますよ。
ナンバーが刻まれていることによって盗んでも転売が難しくなるため、盗難防止策として
ほとんどの車で行われているのです。
また、車体各部パネルを含む「外部から取り外し可能なあらゆる部分」は簡単に取り外
せないようネジで留め付けます。何と、車のエンブレムまで留めているるケースもあります。
ドライバーがあれば盗むことはできますが、時間がかかりますよね。
さて、日本で運転席および助手席側の窓ガラスにスモークフィルムを張る場合、安全上、
可視透過率70%以上でなければ違反になりますね。近年はフィルムを貼っている車自体
あまり見かけません。
しかし、タンザニアでは盗難防止策の一環として、フロントガラスを除くすべての窓ガラス
に濃い目のフィルムを張り、車内の様子が容易に見えないようにした車が多く見られます
(バス、トラックなどの商用車では見かけません)。
濃いフィルムは日差しを遮る効果も高いので、夜は視界が見えにくくなるものの日中は
車内が快適にもなります。
ところで、当地で車に乗る際に重要なこと。
タンザニア、少なくともダルエスサラームで車に乗る際は、窓を閉めておく+ドアロックは
「常識」です。
日中はエアコンを使うため元々窓を開けることは少ないかもしれませんが、朝や夕方以降は
涼しく新鮮な空気を入れようと窓を開けることがあるかもしれません。
開けた窓から、シートに置いたカバンや手に持って操作中のスマートフォンをひったくら
れる事件は後を絶ちません。ドアロックが必要なのも同じ理由です。
信号待ちや渋滞にはまっているところなどを狙われるため、発進して振り切ることもできません。
右左折のためスピードを落とした時も要注意。
車高の高いバスでさえ、窓際で携帯電話の操作などをしていると持っていかれることがあります。
日本でもタンザニアでも、貴重品はとにかく「人目に付かないところ」「人の手の届かない
ところ」に置くのは安全対策の基本ですね。