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秋の夜長には夜のヴァチカン美術館で芸術の秋を極めよう!

田澤 龍太郎

田澤 龍太郎

イタリア特派員

更新日
2018年9月23日
公開日
2018年9月23日
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世界最小国家で知られ、教皇の影響力を世界に向けて発信するヴァチカン市国(伊語:Città del Vaticano)内にあるヴァチカン美術館(伊語:Musei Vaticani)は、歴代ローマ教皇の膨大な収集品を展示している世界最大級の美術館として知られていますが、今回は秋の夜長に相応しい夜のヴァチカン美術館をご紹介したいと思います。

ローマでも必見の観光スポットとしても名高いこの巨大な美術館は、日中のみならず、10月末までの毎週金曜日限定で夜間開放されています。時間帯は19時~23時の間で最終入場は、21時30分となっています。もし、旅人のあなたがちょうど金曜日にローマに滞在するなら日中は、日中しか観光できないものを見て回り、夜はヴァチカン美術館へとふらりと足を運ぶというのも見所がたくさん溢れるローマの町を合理的に観光できる一つの方法です。

世界中からの旅人たちが絶えることなく訪れるこのヴァチカン美術館は、日中は人混みいっぱいでうんざりするぐらいに単に鑑賞するだけでも必死ですが、夜は比較的空いており、ゆっくり歩きながら芸術鑑賞ができるという大きなメリットがあります。さらに数ある見事な芸術作品も昼間だと人混みに流れてなかなか収められない写真もゆっくりと気ままに写真に収めることができます。

たださえ、広大なヴァチカン美術館は、1回だけですべてを見て回るのも難しく、主なところを見て回るだけでも数時間はかかるとも言われています。そのためヴァチカン美術館では、スムーズに見学できるように入場券を受け取る際に館内の案内図が配布され、それぞれの鑑賞コースが紹介されています。また、夜間開放時のヴァチカン美術館は、残念ながらルネッサンス盛期の巨匠であるラファエロの最後の作品である「キリストの変容(伊語:La Trasfigurazione)」等を鑑賞できる絵画館(伊語:Pinacoteca)やキアラモンティ博物館(伊語:Museo Chiaramonti)等の一部は閉館されるが、エジプト・グレコリウス博物館(伊語:Museo Gregoriano Egizio)やピオ・クレメンティーノ博物館(伊語:Museo Pio-Clementino)、ミューズの間(伊語:Sala delle Muse)、ラファエロの間(伊語:Stanze di Raffaello)、システィーナ礼拝堂(Cappella Sistina)等は昼間と同様に従来通りに鑑賞することができます。

夜間開放時のヴァチカン美術館は窓から差し込む光が太陽ではなく、月明かりのみになるので、雰囲気も昼間とは全く違う雰囲気があり、改めて息を呑むような芸術作品に酔いしれることができます。特に昼間でさえも美しい地図のギャラリー(伊語:galleria delle Carte Geografiche)は圧倒されること間違いないだろう。

また、夜のヴァチカン美術館ならではの特権として、オレンジ色に染まるローマの夜景やライトアップされるサンピエトロ大聖堂も威厳さと気高さの意味を持つ"荘厳"という言葉がまさにこの大聖堂のためにあるかのような感動を受ける。

芸術の秋の今だからこそ、ゆっくり鑑賞できる夜のヴァチカン美術館に眠る数々の美術品をじっくり眺めながら、見聞を広めてはいかがでしょうか?

【夜のヴァチカン美術館のご予約方法】(2018年9月22日現在)

ヴァチカン美術館のチケット予約サイトにて こちら

"Aperture Notturne 2018"からご予約が可能です。(10月26日が最終日)

"ヴァチカン美術館とシスティーナ礼拝堂"入場料 :17ユーロ+4ユーロ(予約手数料)

時間帯:19時~23時まで(最終入場は21時30分)

【アクセス方法】

地下鉄A線オッタヴィアーノ駅(伊語:Ottaviano)下車 徒歩約7分

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