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昨年に引き続き「大津祭」レポート
今年も滋賀を代表する祭りの一つ「大津祭」にボランティア参加してきました!
ちなみに前回のレポートはこちらです。
大津祭の詳細は上記のレポートに譲るとして、今回は2回目のお世話となる曳山、中堀町の「孔明祈水山(こうめいきすいざん)」を山の組み立てから本祭まで見させていただくことができたので、ググっと一本にまとめてレポートさせていただきます!
山建て
本来なら1週間前に曳山を組み立てる「山建て」を行うのですが、今年は台風などの天候不順が影響して宵宮当日まで延期に。そのおかげで前回は見ることができなかったこの「山建て」を見ることができました。
朝8時、中堀町の曳山倉庫の前に行ってみると、脇の細道ですでに組み立てが始まっていました。
毎回バラバラにして保管している大津祭の曳山。組み立ての際にはたくさんの部品を引っ張り出します。
孔明祈水山を組み立てるのは大津の宮大工職人さんたち。
図面なんてありません。どの部品がどこに使われるのかは棟梁の頭の中。皆さんは棟梁の指示の元、曳山の組み立てを覚え込んでいくのです。
大津祭の曳山も祇園祭と同じく釘一本使うことなく組み上げられます。
大きくて重たい車輪の取り付けには数人がかりです。
屋根を乗せる4本の柱を括り付け、このあと屋根を乗せ飾り付けなどを行いますが、ここで大雨が・・・
私も一時退散。
帰りに他の曳山を見て回りましたが、ウチの孔明祈水山はまあまあ出遅れているようですね・・・。
宵宮
一時はどうなることかと思いましたが、18時からの宵宮には間に合ったようです。
飾りつけも終わり、お囃子が始まっていました!
大津祭では自慢の「見送り幕」や「からくり」が曳山前の建物の中に飾られ、訪れた人が近くで見ることができるようになっています。
明日は綱方をさせていただくということで、特別に曳山の上を見せていただきました。
曳山の上から見下ろす祭も楽しいでしょうね。ただ曳山は動くたびにギッシギッシと揺れるので高所恐怖症の方には地獄かもしれません。
台風が通り過ぎていった3連休でしたが、この日は午後からは雨も降ることなく、無事宵宮にもお客さんが沢山来てくださいました!
本祭
翌朝は7時30分集合。山を引き始めるのは8時です。私達の孔明祈水山は今年は8番目に巡行する予定。
それまでに法被を着て手ぬぐいを首に巻き、お神酒で献杯してから皆で曳山の前で集合写真を撮るなどなかなか慌ただしい。
囃子方や山方は慣れた方が多いですが、我々綱方は初めての大学生ボランティアの方々も多いため、一から注意事項をたたきこまれます。
ここでも若干遅れ気味ながら曳山出発。
30分程度遅れて、他の山に抜かれてしまったようです。まあこんな風にちょっと緩いのが大津祭の良いところ。
「お前んところ遅れすぎちゃうか!」「すんませんなー」ってな感じでの他の町との会話も・・・。
なんとかかんとか孔明祈水山も天孫神社前に到着し、全ての曳山が一堂に会しました。
ここからが本番!
大津百町と言われる大津の中心街を曳歩きます。
途中、25箇所の御弊の掛けられたお家の前で「からくり」を披露。これを「所望(しょうもん)」と言います。
孔明祈水山の「からくり」は、三國志時代の中国で、呉の名軍師・諸葛孔明が魏の曹操軍を破るため、張飛に岩を槍でつつかせて、大水を出させるシーンが再現されたもの。お囃子の笛の音色に合わせ、孔明が扇子をあおぎ、水が吹き出すところがクライマックスです。たまにちゃんと動かなかったりするので、山の下から見上げる私は少しハラハラ。
からくりが終われば、周囲にいる人々に粽をばらまいて動き出すのですが、子供だけでなく大人も「粽ちょーだーい!」と大声で叫んで曳山のまわりを取り囲みます。この距離の近さが庶民的でいいんです。
ちなみにこの粽、京都の北山で作られています。7割を祇園祭、3割を大津へ持ってくるそうです。
朝から一日中大津の街を練り歩き、夕方17時頃それぞれの曳山が順番に自分の町へ帰っていきます。祭のお囃子も午前中は大人しい感じですが、この頃はリズムもアゲアゲに。祭りのリズムに沿道の皆さんも手を叩いて合わせてくれています。中堀町へ戻るところまでみんなが曳山のまわりをゾロゾロと付いてきて、お祭りが終るのを惜しんでいるよう・・・。
2年目の参加ですが、やっぱりこのお祭り好きです!来年も参加しようっと。
大津祭曳山連盟ではボランティアの募集を毎年行っていますので、皆さんも是非祭の担い手として参加してみてはいかがですか?
きっと病み付きになりますよ!
【大津祭曳山展示館】
〇場所:滋賀県大津市中央1丁目2-27
〇TEL:077-525-0505
〇開館:9時~18時
〇アクセス:
JR琵琶湖線「大津駅」下車 徒歩10分
京阪電車「浜大津駅」下車 徒歩22分