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数多あるイギリスの誇るべき入館料無料の博物館の中において、V&A(ヴィクトリア アンド アルバート博物館)は装飾美術、デザインの展示が専門で特に「ファッションと言えばV&A」と言われることも多く、私のように石器だの古美術品だの小難しい注釈のついた展示物だと、臆してしまうようなタイプの方にもとっかかりやすい博物館かと思われます。
この日私は、開催されていた有料のメキシコの画家、フリーダ カーロの展示会当日券を目当てに出向いたにも関わらず、裏口から入館してしまった為、案内スタッフに言われたまま展示会場へ直接行ってしまいました。すると、「チケットないならダメよ。もう売り切れたし。」
とアッサリ言われ、スゴスゴと諦めて周辺を呑気にプラプラしてしまったのです。小一時間ほどもさ迷ってから、ようやくグルっと一周回って展示会のチケット売り場、正面玄関なる物が、当たり前ですがしっかりある事をハッケン!お客さんもウジャウジャいて、そうだよなー、例え望み薄でもまずはここに並んで、チケットを入手しようと試みるべきだったんだよなぁ、と自分に呆れてしまいました。
そもそも今回のこの訪問は行く前から既に失敗していて、珍しく本気で行ってみたいと思った展示会であるにも関わらず、事前予約を怠りズルズルと先延ばしにしているうちに、いつの間にかチケットが売り切れになっていたのです。しかし、ホームページを熟読しているうちに、当日券なる物がある事に気付き、それに賭けてわざわざロンドンまで出てきたのです。それなのに・・と、未練タラタラでしたが気を取り直して、関連ショップで思う存分フリーダ グッズを眺め、ポスターも至る所で嫌という程見たり、事前情報で仕入れていた中庭のフリーダ オブジェも無事写真に収め、大分達成感に浸れるようになってきました。「ザ・観てきたつもり」
これまた気付くのが遅れてしまったのですが、やたら係員のような首からIDカードを下げたボランティア風の人達がいるな、と思っていたら無料で館内を案内してくれるスタッフでした。一時間毎にテーマの異なるツアーがあり、すっかり暇を持て余した私は遅ればせながら中世と入門コースの無料ガイドツアーのハシゴをしました。
よくあるイヤホンをつけて聴く音声ガイドもありますが、生身の人間に説明して貰う、それもイギリス英語をふんだんに聴けるとあらば英語の勉強にもなりますし、とてもお得だと思います。ワークショップでもないので、聞かれて困る質問なんかも飛んできませんし、コメントも求められていないので英語が出来なくても、妙な緊張を強いられる事もなく気楽です。
更にツアーの醍醐味は、自分なら目にも留めなかったであろう展示物に、焦点を当てられる事ですね。今回もエピソードを交えた様々なトリビアを紹介して貰いましたが、何と言っても私の本日の目玉商品(展示物)はコチラ!
何、このチッポケなボロボロのノートは?とお思いでしょうが、これはナント、レオナルド ダ ヴィンチが書いた雑学ノートなんです。言われなければ素通り間違いなし!でした。ガイドの方は、iPadミニを駆使して写真や音楽まで聴かせてくれたり、芝居がかって突然大声で叫んだり、色々と工夫されており、益々お得感があります。
シメには来た時から真っ先に気になっていた、コットンライト?が豪華さを醸し出している、絶対に外せない!と思ったカフェで一服してから家路につきました。このように、反省多き外出でしたが終わり良ければ全て良しという事で、皆さんも気になる展示会がある場合は、お早めのご予約をお薦めします。