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今回は、大都会ローマの街から南へと約120km先にある小さな海岸沿いの町"スペルロンガ"(伊語:Sperlonga)をご紹介させて頂きます。この可愛らしい町は、鉄道の沿線から外れている場所にあるにも関わらず、オンシーズンになると観光客に乗っ取られる町でもある。それでも漆喰の壁が並ぶ歴史中心街は、トレンディな雰囲気が漂う場所でローマの人たちに人気があるビーチリゾートです。
このスペルロンガは、人口は約3300人とかなり小さな町ではあるが、イタリアのもっとも美しい村(I Borghi più belli d'italia)に登録されています。この民間団体は、歴史的な遺産や景観を有する小規模な自治体や分離集落・地区によって構成され、その振興をこの団体の目的としている。何よりも大きな価値があるにも関わらず、主要な観光ルートから外れるため、結果として劣化・過疎化・廃村化の危険性に晒されている小規模な村の保全・整備・再活性化を図るというイタリアならではの取り組みの一つでもある。
この丘の上にあるスペルロンガの町から望む岩だらけの岬の両側には、美しいビーチを目の当たりにすることができます。
今回は、時間的な余裕がなく、訪れることができなかった"ティベリウス帝の洞窟"(伊語:Grotta di Tiberino)は、この町に残る古代ローマ時代の遺跡である。洞窟内には、ティベリウス帝が使っていた円形のプールがあり、洞窟内には皇帝の別荘が残っているというこの町でもまた古代ローマの歴史を感じることができる。
この美しいビーチは、極めて透明度が高いだけではなく、その美しい景観やビーチそして、マリーナがあることから、デンマークを本部とする非営利団体である国際環境教育基金(通称:FEE/正式名:Foundation for Environmental Education)が厳しい基準を満たした砂浜やマリーナ、持続可能な船観光事業に対して、バンディエラ・ブルー(伊語:Bandiera Blu)と言われる認証を受けているのも納得できる。
いつか旅の写真で見たギリシャのどこかの町にあるようなこのスペルロンガの白い町並みは、まだ暖かい日々が続く、9月下旬~10月中旬ぐらいの時期は観光客も少なくなり、穴場的スポットに変わることからとても穏やかで静かな時間を過ごすことができる。
細い路地や階段、坂道と複雑に入り組んでいるスペルロンガの小さな歴史中心街を歩けば、時々垣間見せてくれるコバルトブルーの美しい海の眺望に出会え、カラフルな壁画とワクワクさせてくれるどこか楽しい気持ちにどっぷりと浸かってしまう。
ローマの友人たちからはこの町の美しさを何度も聞かされてきたが、改めてこの町が持つ独特の白さに一目惚れし、来夏こそはこの町の歴史中心地内に家を借りて、毎日、その青い海を眺めながら、ゆっくりと気ままに流れるような時間を楽しみたいと誓ったのは言うまでもありません。是非、ローマを旅する皆さんも機会があれば、この隠れた心躍るビーチリゾートを訪れてみてください。
【アクセス方法】
レンタカー利用が一番スムーズです。
ローマのテルミニ駅からは普通列車にてフォンディ-スペルロンガ(伊語:Fondi-Sperlonga)駅下車。駅からはピアッツォーリ(伊語:Piazzoli)バスにて約30分
リンクはこちら → Piazzoli社
(バスは本数が少ないので事前にチェックが必要)